半導体の受託生産大手、台湾積体電路製造(TSMC)は16日、今年の設備投資計画を増額するとともに、売上高見通しを引き上げた。世界的なAIインフラ需要に対する自信を示す形となった。

TSMCは、2026年の設備投資計画を600億-640億ドル(約9兆7300億-10兆4000億円)と、従来の520億-560億ドルから引き上げた。また、通年の売上高(ドルベース)の伸び率についても、従来の30%超から40%強へと見通しを上方修正した。

4-6月の純利益は前年同期比77.4%増の7066億台湾ドル(約3兆5600億円)と、アナリスト予想平均の6237億台湾ドルを上回った。売上高は36%増の1兆2700億台湾ドルだった。

今回の堅調な伸びで、TSMCがデータセンターやスマートフォン向けの先端半導体の大半を生産する中核的な存在であることが改めて浮き彫りとなった。

同社は米メタ・プラットフォームズなどの世界的なAIインフラ投資の動向を映す指標と見なされており、テクノロジー企業の投資額は今年だけで7250億ドルを超える見通しだ。一方で、投資家は株価のバリュエーションの高さに加え、メタや競合各社が将来的な需要を上回る計算能力を構築している可能性があるか見極めようとしている。

ただ、TSMCなど業界大手の多くは、こうした見方とは逆の認識を示している。魏哲家最高経営責任者(CEO)は6月、米国で生産能力の増強が進んでも、米顧客を中心とする需要には今後数年にわたり応えきれないと説明した。

韓国のSKハイニックスは現在、データセンター事業者による積極的な投資を背景に、従来型メモリーとAIシステム向けの広帯域メモリー(HBM)の双方で需要が拡大していることから、メモリーチップの供給不足は2030年以降も続くとの見方を示している。

投資家の懸念は根強い。データセンター大手は建設資金を確保するため、借り入れや資本調達を続けている。AI関連投資の相当部分は膨らみ続ける借り入れによって賄われている一方、巨額投資に見合う利益を確実に生み出せる道筋はなお明確ではない。

原題:TSMC Hikes Sales, Spending Outlook in Sign of Strong AI Demand(抜粋)

(設備投資や売上高見通しを追加し更新します)

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