セブン&アイ・ホールディングスがポーランドのコンビニエンスストア最大手、ジャプカ・グループに出資する方向で検討に入ったことが分かった。数千億円の規模になるという。事情に詳しい関係者が明らかにした。

ジャプカはポーランド全土で約1万3000店舗を展開。2024年にはルーマニアにも進出し、204店舗を構えている。セブン&アイの広報担当者は当社として発表したものではないと述べた。

セブン&アイは24年にカナダのコンビニ大手アリマンタシォン・クシュタールから買収提案を受けるなど、株価の低迷から外圧を受けてきており、企業価値の向上は喫緊の課題だ。人口が減り続ける日本では成長の余地が乏しく、海外展開の加速は重要な要素となっている。

30年には現在の世界19カ国・地域を30まで広げる目標を掲げており、海外企業への出資参画は今後も続く見込みだ。

都内のセブン-イレブン店舗の看板

特に欧州は日米、オーストラリアに次ぐ新たな柱に位置づけており、ポーランドへの進出はスウェーデン、デンマーク、ノルウェーに続き4カ国目となる。出資により経営に直接関わることで、店舗運営のノウハウを導入しやすくする。オーストラリアの現地法人を完全子会社化して経営幹部を送り込み、食品を強化したケースを「勝ち筋」として横展開したい考えだ。

コンビニ事業は一定の店舗数を超えると利益が大きく伸びる特徴があり、すでに店舗網を持つ現地小売企業への出資はスピードの面でも有利となる。従来はライセンスを与えて経営を任せるのが主流だったが、業績不振に陥った際のリスクを抑えられるものの、運営には関わりにくいデメリットがあった。

セブン&アイは足元で日米を主要市場としてコンビニ事業への集中を進めてきたが、目立った成果は現れていない。株価は2月の年初来高値に比べ約15%下がっており、同社は反転攻勢の手がかりを探している。国内ではソフトバンクやPayPayなどから出資を受け入れる方向で協議を進めており、店舗のデジタル化やソフトバンク経済圏の顧客取り込みを狙っている。

欧州で事業基盤を築くことができれば、米国事業の低迷を補う可能性もあるが、欧州には休日や24時間の営業がなじまない国も多い。ただ、こうした参入障壁は乗り越えれば競合の少ない「ブルーオーシャン」になる。日本流の強みを生かしつつ、現地の消費慣習や流通網に適合できるかが課題となる。

セブン&アイによるジャプカへの出資方針は16日、日本経済新聞が先に報じていた。

--取材協力:鈴木英樹.

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