(ブルームバーグ):モルガン・スタンレーのリサ・シャレット氏は、半導体メーカーの価格決定力に限界が見え始めているとして、半導体株には慎重な姿勢を取るよう投資家に促した。AI投資への期待を背景に、株価の上昇が行き過ぎた可能性があると指摘した。
モルガン・スタンレー・ウェルス・マネジメントの最高投資責任者(CIO)を務めるシャレット氏は10日、ブルームバーグテレビジョンで「AIデータセンターのシステム構成は、より安価な独自設計チップを採用する方向へ変わり始めている」と述べた。

10日には韓国のSKハイニックスが米国預託証券(ADR)を通じてナスダック市場に上場。同社は外国企業として米国史上最大となる265億ドル(約4兆3000億円)を調達した。同社の普通株は韓国市場で先月付けた高値から26%下落するなど、激しい値動きが続いている。
シャレット氏は「このテーマには依然として潤沢な資金が流入している」と述べた一方で、「サプライチェーンがボトルネックとなり、メモリーメーカーのように過大な利益を得る企業が現れると」、エンジニアはより安価な代替品を探し始めるという現象は、業界ではよく知られていると指摘した。
シャレット氏は今週公表した投資家リポートで、半導体株は「有意に買われ過ぎている」と指摘した。ブルームバーグテレビジョンの番組でも、半導体上場投資信託(ETF)からフィラデルフィア半導体株指数(SOX指数)まで、その見方を裏付ける材料があると述べた。ブルームバーグが集計したデータによると、SOX指数の株価収益率(PER)は2022年から3倍を超えて拡大している。
同氏はまた、メタ・プラットフォームズのAI戦略転換にも言及し、一部の巨大テクノロジー企業は数千億ドル規模の設備投資を見直し始めている可能性があるとの見方を示した。メタのマーク・ザッカーバーグ最高経営責任者(CEO)は先日、ブルームバーグとのインタビューで、自社のAIインフラの一部について、外部企業へ貸し出した方が価値を生む可能性を検討していると語った。
シャレット氏は「設備投資のペースや速度、投資収益率を巡る議論が始まっており、収益化をどう前倒しするか模索しているようなシグナルだ」と述べた。さらに、「設備投資サイクルが減速し始める初期段階に入ったと考えている」と語った。
原題:Morgan Stanley Sees Pressure Rising on Chipmakers’ Pricing Power(抜粋)
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