米電気自動車(EV)メーカー、テスラの4-6月(第2四半期)世界納車台数はウォール街の控えめな予想を大幅に上回った。プラグイン車市場の成長が鈍化する中でも、販売を伸ばした。

イーロン・マスク氏率いる同社の4-6月世界納車台数は前年同期比25%増の48万126台となり、ブルームバーグがまとめたアナリスト予想平均の39万6466台を大きく上回った。

前年同期はトランプ米政権でのマスク氏の役割が物議を醸し、消費者の反発がブランドの重荷となっていた。テスラの4-6月納車台数は過去最高を記録したものの、中国の比亜迪(BYD)には及ばなかった。BYDは完全EVの販売台数が55万7090台と、世界首位の座を奪還した。

2日の米株式市場でテスラは一時8.2%安。日中ベースでほぼ1年ぶりの大幅下落となっている。前日までは4営業日続伸し、週明け6月29日には約8%上昇していた。

カロバー・キャピタルのハリス・クルシド最高投資責任者(CIO)は「実際に発表されると、それ以上に市場を興奮させる材料は残っていない」と述べた。

Photographer: David Paul Morris/Bloomberg

CFRAリサーチの株式アナリスト、ギャレット・ネルソン氏はテスラの販売について、「今回の納車台数は市場予想を大幅に上回った。主に中国と欧州がけん引したとみている」と述べた。

テスラの販売は改善しているものの、マスク氏の動向を注視する多くの投資家は、同社の中核であるEV事業よりも、AIや自動運転、人型ロボットを将来の主要な収益源に育て上げるという同氏の構想に注目している。先月に過去最大規模の新規株式公開(IPO)を実施したスペースX(SpaceX)との統合にマスク氏が踏み切る可能性を織り込み始めている。

テスラは設備投資を積極化しており、EV販売の勢いを維持できるかが極めて重要になる。同社は今年、設備投資に250億ドル(約4兆円)超を投じる計画で、前年の約3倍に当たる。マスク氏は人型ロボット「オプティマス」や自動運転車「サイバーキャブ」などへの投資を進めている。

テスラのエネルギー事業も、年初の低調な滑り出しから持ち直した。4-6月の蓄電製品の設置量は13.5ギガワット時となり、1-3月(第1四半期)から53%増加した。

テスラが一般消費者向けに販売している車種は現在3モデルのみで、人気のスポーツタイプ多目的車(SUV)「モデルY」とセダン「モデル3」が納車台数の大半を占める。一方、「サイバートラック」の需要は期待外れで、昨年後半以降にスペースXが数千台を購入していなければ、納車台数はさらに落ち込んでいた可能性が高い。

テスラは5月にセダン「モデルS」とSUV「モデルX」の生産を停止した。マスク氏はカリフォルニア州フリーモント工場の生産スペースを、オプティマスの製造向けに転用することを決めた。

原題:Tesla Vehicle Sales Jump 25%, Far Exceeding Estimates (2)(抜粋)

--取材協力:Jordan Fitzgerald.

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