(ブルームバーグ):トランプ米大統領は2025年に暗号資産(仮想通貨)やミームコイン関連事業から少なくとも14億ドル(2277億円)の収入を得たと報告した。最新の年次資産開示で明らかとなった。
トランプ氏は、自身や息子たち、ウィトコフ特使が共同創業者に名を連ねる暗号資産会社ワールド・リバティ・ファイナンシャルの販売事業から、5億8800万ドル超の収入を得たと報告した。同社の最高経営責任者(CEO)はウィトコフ特使の息子ザック・ウィトコフ氏が務めている。
トランプ氏のミームコイン事業を手がけるCICデジタルは、6億3600万ドルの収入を計上した。そのほぼ全額はセレブレーション・コインズとのライセンス契約に基づくロイヤルティー収入だった。CICデジタルはこのほか、少なくとも6000万ドル相当のさまざまな暗号資産をデジタルウォレットで保有していた。また、ステーブルコイン・ホールドコの持ち分売却で約1億9700万ドルの収入も得た。
米政府倫理局(OGE)が6月30日に公表した927ページに及ぶ開示資料は、ホテルやゴルフリゾート、暗号資産事業からの収入を含む、トランプ氏の広範な事業帝国の実態を示している。
サッカーW杯決勝戦チケット10枚受け取りも
暗号資産関連事業による収入は、トランプ氏にとって突出した最大の収入源となった。この収入はフロリダ州にあるリゾート「マールアラーゴ」に関連する事業収入の7700万ドルや、バージニア州北部のゴルフクラブからの2500万ドルを大きく上回った。
トランプ氏の純資産はブルームバーグ・ビリオネア指数で76億ドルと推計されている。トランプ氏はマールアラーゴ、英スコットランドのゴルフリゾート「トランプ・ターンベリー」、自身のSNS「トゥルース・ソーシャル」を運営するトランプ・メディア・アンド・テクノロジー・グループの持ち分など、24件を超える資産について、それぞれ5000万ドル超の価値があると評価した。
政府当局者による資産開示では、保有資産の価値は幅を持たせた区分で申告され、「5000万ドル超」が最高区分となる。このため、開示資料だけでは個人の純資産額を算出することはできない。
この開示を受け、資産を売却せずに独立した受託者が管理するブラインドトラストにも移管していないトランプ氏が、大統領職によって利益を得ているのではないかとの懸念が改めて浮上している。
トランプ氏を巡っては、同氏の広範な事業帝国が2人の息子によって運営され、大統領の政策と接点を持つ分野で事業を展開していることから、公務と自身の経済的利益を混同していると、繰り返し批判の声が上がっている。
開示資料によると、トランプ氏は25年に3件の住宅ローンを完済した。この中には、一時5000万ドル超と評価されていた40ウォール・ストリートのローンも含まれる。資料によれば、このローンは15年に設定され、金利は3.665%だった。
また資料では、トランプ氏が国際サッカー連盟(FIFA)のジャンニ・インファンティーノ会長から、評価額1万5000ドル相当の7月開催のサッカー・ワールドカップ(W杯)決勝戦チケット10枚を受け取ったとの報告もあった。
このほか、テニスの全米オープンの大会スポンサー、ロレックスから評価額2万5000ドル相当のチケット10枚、25年2月にニューオーリンズで開催された第59回スーパーボウルのチケット10枚(推定価値5万ドル相当)を受け取ったと報告している。
原題:Trump Reports at Least $1.4 Billion in 2025 Crypto Earnings (2)(抜粋)
(収入の数字を差し替えるとともに、5段落目以降に収入の内訳の詳細などを追加して更新します)
--取材協力:Derek Wallbank、Bill Faries.もっと読むにはこちら bloomberg.com/jp
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