イランのガリババディ外務次官は、イランがホルムズ海峡を通航する船舶の管理を維持する方針を改めて強調した。恒久的な戦争終結に向けた米国との新たな交渉を前に緊張が高まっている。

イラン国営テレビで、ホルムズ海峡の対岸を管轄するオマーンと、同海峡を通航する船舶の管理で合意を目指す考えを示した。一方で、「何らかの理由でオマーンが応じない場合」は、イランが独自の計画に基づいて航行管理を進めると述べた。

ガリババディ氏は「われわれはオマーン側に対し、他国がこの問題に介入する権利はないと警告してきた」と述べた。また、ホルムズ海峡における一時的な通航ルートはイランが指定する考えを示した。

今回の発言は、米国とイスラエルによる対イラン軍事作戦開始前の現状へ戻る意思がイランにないことを改めて示すものだ。開戦前は船舶が自由に同海峡を通航していた。今月締結された暫定和平合意では、イランは60日間は通航料を徴収しないとした一方、その後に何らかの料金の支払いを船舶に求める可能性は残されている。

週末に積み荷を積載した大型原油タンカーが攻撃を受けた後も、船舶はホルムズ海峡の通航を続けている

こうした姿勢は、30日にカタールの首都ドーハで開催予定と米国が明らかにしている次回協議を巡る圧力を一段と高めることになりそうだ。ホワイトハウスによると、協議にはウィトコフ特使とトランプ米大統領の娘婿クシュナー氏が出席する予定だ。ルビオ米国務長官は先週バーレーンで、いかなる通航料や手数料も受け入れられないとの認識を示した。

イランは、4カ月に及んだ戦争を恒久的に終結させるための新たな交渉について詳細を確認していない。ガリババディ氏はこれに先立ち、「米国側はドーハへ向かっているが、イランには米国と会談する予定はない」と述べる一方、カタールの仲介を通じて暫定合意の履行を進めるため、代表団が現地入りすると認めた。

トランプ氏は29日、大統領執務室で、ここ数日の一連の攻撃によって両国間の停戦が危うくなる中、新たな協議が打開につながるかどうかについて言及を避けた。その一方で、イランの核兵器保有阻止が引き続き最優先課題であることを明確にした。

トランプ氏は「ドーハでの会談は重要になるかもしれないし、そうならないかもしれない」と述べた。「結果は見てみなければならないが、軍事面ではわれわれが勝っている。軍事的にはほぼ勝利したと言っていいだろう。そして問題は極めて単純だ。イランの非核化だ。われわれはイランに核兵器を保有させたくないし、保有することもない」と語った。

米国、欧州、湾岸アラブ諸国は、ホルムズ海峡において通航料が課されることへの懸念を強めている。実現すればエネルギーコストを押し上げる可能性が高く、他国にも同様の前例を生むリスクがある。ただ、海峡南側のオマーン側航路が引き続き開放されている限り、イランが海運各社に対して一方的な条件を課す能力には限界があるとみられる。

オマーンは通航料徴収の考えに反対している。ハイサム国王は同日、パリでフランスのマクロン大統領と会談し、双方は「海洋法に基づく通過通航権を含め、条件や制限のない」航行の自由を支持する姿勢を改めて確認した。

現時点では、攻撃を受けながらも原油タンカーは引き続き同海峡を航行している。ブルームバーグがまとめた船舶追跡データによると、29日遅くにはタンカー3隻が海峡へ向けて進み、同日中には2隻が無事に海峡を通過して湾外へ航行した。

さらに超大型原油タンカー2隻も、先週引き返した1隻を含め、ペルシャ湾からの出航に向けて再び航行を開始したもようだ。

原題:Iran Ratchets Up Talk of Controlling Hormuz Ahead of New Talks(抜粋)

--取材協力:Jeff Mason.

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