(ブルームバーグ):RBCブルーベイ・アセット・マネジメントは、AI関連株は夏に調整する可能性が高いものの、企業の成長性は変わらないため年末から上昇基調に回帰するとみており、リスクを減らして投資を継続する方針だ。
ポートフォリオ・マネジャーの舟木麻弥氏はブルームバーグの取材で、米ハイパースケーラー(大手クラウド運営業者)による設備投資の伸び率が10-12月期にピークを打つことを市場が織り込み始めることや、市場参加者の夏季休暇に伴うポジション調整が入る季節性を考慮すると、AI関連株は7-8月にいったん調整局面入りするとの見方を示した。
日経平均株価は一部AI関連銘柄の比率が一段と高くなっており、相場が逆回転した際のリスクが増大していることを舟木氏は懸念している。このため、日経平均の構成比が上位の銘柄を若干アンダーウエートにし、中小型関連株をオーバーウエートにしているという。イラン戦争停戦後も株価の回復が鈍い一部のバリュー銘柄も、対照的な資産を組み合わせるバーベル戦略として保有するのが良いと述べた。
AI関連企業の成長は続くとみており、「ボラティリティーが高まる局面ではリスクを減らす必要があるが、構造的には(株価は)上がっていく」と予想する。
香港を拠点とする舟木氏は、日本株で約1兆円、アジア株で約7000億円程度を運用する。5月末時点の月次リポートによると、RBC Japanese Equity Fundの組み入れ銘柄上位にはキオクシアホールディングズやソフトバンクグループといったAI関連株が並ぶ。
AI関連株を巡っては、韓国のSKハイニックスがAI向けメモリーチップの生産拡大を減速させ、より低価格な汎用DRAMへ重点を移すとの現地報道を受け、前週に韓国株やキオクシアHDが急落した。これについて同氏は、収益性の高い分野へのシフトであり、AI関連需要が弱まっているサインと受け止めるべきではないと語った。
舟木氏は「AIはミスコンセプション(誤解)が起きやすいテーマ」であり、サプライチェーンの供給制約などを理由とした関連株の調整は今後もあり得るとした上で、供給制約は値上げなどにつながる可能性があることから、株価はネガティブに反応した後は再び上昇していくとみる。
AI銘柄の投資戦略として、サプライチェーンの中で供給不足になっている分野で、価格決定力のある銘柄を探していると言う。積層セラミックコンデンサー(MLCC)関連株は割高感があると指摘する一方で、ファンダメンタルズに問題がないにもかかわらず株価が下落した非鉄関連などに注目している。
日本株は電線などAI関連株の裾野が広く、台湾株や韓国株と比べて流動性も高いことから、アジアのAIサプライチェーンでの投資先として「安心感がある」と舟木氏は話した。
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