(ブルームバーグ):米国とイランは、ホルムズ海峡やその他の懸案を巡る和平協議が今週再開されるのを前に、相互の攻撃を停止することで合意したと、ニュースサイトのアクシオスが報じた。数日間にわたり脆弱(ぜいじゃく)な停戦を揺るがした報復の応酬を経て、緊張緩和の兆しとなる。
米国とイランによる攻撃は先週25日に始まった。イランがコンテナ船を攻撃したことを受け、米国は翌日にイランを攻撃。さらにイランがカタール産原油を積載した船舶を攻撃したことを受け、米国は27日に再び報復した。双方は相手側が停戦に違反したと非難している。
恒久的な和平合意に向けた覚書の署名後も、双方による暴力の応酬で緊張が高まっており、ホルムズ海峡再開に向けた取り組みが遅れる恐れがある。覚書の詳細を巡る協議は今週、カタールの首都ドーハで再開される見通しだった。
米政府当局者はアクシオスに対し、米国とイランが攻撃を停止し、協議継続中は船舶の自由な航行を認めることで合意したと述べた。これまでイランの核開発計画の行方を巡る技術的協議だった交渉は、世界の石油・天然ガス輸送量の約5分の1が通過するホルムズ海峡の再開に重点を移すと、アクシオスは報じた。
ホワイトハウスはコメント要請に直ちには応じなかった。
イランの革命防衛隊(IRGC)は28日、クウェートのアリアルサレム空軍基地と、バーレーン・サルマン港にある米第5艦隊基地に向けてミサイルとドローンを発射したと発表した。
クウェートはミサイル2発を迎撃し、物的被害や負傷者はなかったと明らかにした。バーレーンでは住宅1棟が被弾したが、死者は確認されていないと述べた。
米中央軍は27日、「イランには停戦合意を順守する機会が与えられたが、そうしない道を選んだ」と、X(旧ツイッター)に声明を投稿。
その上で、「ホルムズ海峡の商船航行は継続している。米軍は引き続き警戒態勢を維持し、十分な戦闘能力と即応態勢を備えている」と表明した。
米国は、イランの軍事監視インフラや通信システム、防空施設、ドローン保管施設、機雷敷設能力を標的に攻撃したと明らかにした。
トランプ米大統領はイランへの攻撃後、「われわれがもはや理性的でいられなくなり、軍事的に任務を完遂せざるを得なくなる時が来るかもしれない。そうなれば、イランはもはや存在しなくなる」と、SNSへの投稿で警告した。
米イランの緊張が高まる中、トランプ氏は28日午前、ワシントン市内を回り、自ら主導する現行および将来の改修事業の現場を視察した。
共同海事情報センター(JMIC)は27日、商船への攻撃を受け、ホルムズ海峡のセキュリティー脅威レベルを「substantial」に引き上げるとともに、機雷の危険区域を公表した。
また、西側諸国の海軍が推奨するオマーン側の航路について、船舶が双方向に同時通航できるよう拡張したことも明らかにした。
28日早朝には、複数の船舶が指定されたオマーン側とイラン側の両航路を利用して航行していた。
CNNによると、匿名の米政府関係者は今回の攻撃について、現時点で大規模な戦闘作戦への復帰を意味するものではないとの認識を示した。
革命防衛隊は28日、イスラマバード覚書に基づき、「ホルムズ海峡の航行管理はイランが担う。今後は違反する船舶に対し、従来よりも強力に対処する」と表明した。国営プレスTVがXへの投稿で伝えた。
イランのアラグチ外相は同日、隣国イラクを訪問し、米国との合意について協議したと明らかにした。
アラグチ氏はイラク外相との共同記者会見で、ホルムズ海峡の航行正常化はイランが単独で責任を負っており、これを妨害すれば緊張がさらに高まる恐れがあると述べた。
原題:US, Iran to Halt Attacking Each Other Ahead of Talks, Axios Says(抜粋)
(第1段落以降にアクシオスの報道を追加して更新します)
--取材協力:Alex Longley、Skylar Woodhouse、Tim Smith、Wendy Benjaminson.もっと読むにはこちら bloomberg.com/jp
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