プライベートエクイティー(PE)ファンドの投資家は、ディールメーキングが低迷し続ける中、自らのポートフォリオにいわゆる「ゾンビファンド」が増えると予想している。セカンダリー投資会社コラー・キャピタルの調査で明らかになった。

調査によると、ファンド運用会社が運用報酬を最大化するため、満期を迎えた後もファンドの存続期間を延長する「ゾンビファンド」が今後2年間で増加すると予想した投資家は過半数に上った。2024年調査で増加を見込んだ投資家の割合は28%だった。

コラー・キャピタルのパートナー、エリック・フォラン氏は「予想していたより高い数字だ」と述べた。同社は世界のプライベートキャピタル投資家108社を対象に調査を実施しており、調査対象の運用資産総額は約2兆ドル(約323兆円)に上る。

ゾンビファンドは従来からPE業界に存在していたが、近年は増加している可能性が高い。PE市場の全盛期だった超低金利時代に高値で取得した資産の売却が難しくなっているためだ。

PE業界は、米連邦準備制度理事会(FRB)が2022年に利上げを開始して以降、全般的に低迷している。金利上昇でディールメーキングのペースが鈍り、ファンド投資家への資金分配が圧迫されるとともに、PE運用会社による新規資金調達も難しくなっている。

今年もこれまでのところ、ディールの回復を期待していた関係者の間で失望が広がっている。市場の不確実性が企業買収を妨げているほか、人工知能(AI)の急速な進歩が未上場ソフトウエア企業の事業を混乱させるとの懸念も重しとなっている。ベイン・アンド・カンパニーの年央リポートによると、世界のディール件数は今年前半に減少した。

ベインはリポートで「ますます多くの企業が、事実上ポートフォリオ内に閉じ込められている」と指摘した。

運用会社がファンドを半永久的に存続させると、投資家は難しい判断を迫られる。エグジット(投資資金の回収)を迫るか、現状維持を選ぶか、あるいは運用会社に対して何らかの行動を取るかを決めなければならない。

コラーの調査によると、大半の投資家は対立的な対応を避ける傾向にあり、運用報酬の引き下げ要請などを選好している。また、運用会社にエグジットを促すため、ファンドの経済条件の見直しを求める投資家もいる。

原題:Private Equity Zombies Expected to Multiply as Deal Lull Drags(抜粋)

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