米国の住宅向け太陽光発電市場が急速に冷え込んでいる。トランプ大統領が昨年、住宅用太陽光発電の税額控除を廃止したことが響いており、その影響は家庭用蓄電池市場にも及んでいる。ブルームバーグNEF(BNEF)の新たなリポートで明らかになった。

BNEFの15日付リポートによると、2026年の米住宅用太陽光発電の新規導入容量は4.1ギガワットと、前年比で15%減少する見通しだ。過去5年間で最低水準となる。

リポートは「今後10年間において、市場が23年の過去最高水準を回復する見込みはない」と指摘した。

需要減少が予想される最大の要因は、昨年成立した「一つの大きく美しい法案(OBBBA)」によって住宅所有者向けの30%税額控除が終了したことだという。これにより、消費者にとって太陽光発電システムの導入コストが上昇したほか、関税などの影響で関連設備の価格も押し上げられている。

太陽光発電企業も逆風にさらされている。同リポートや企業の発表資料によると、太陽エネルギー・ソリューション企業のサンランは、26年の米住宅用太陽光発電の新規導入容量が前年比で25%減少すると予想。エンフェーズ・エナジーとソーラーエッジ、サンパワーは、それぞれ22%、20%、15%の減少を見込んでいる。4月には、フリーダム・フォーエバーが税額控除廃止を理由に破産申請した。

こうした低迷が全米に広がる一方、例外となっているのがカリフォルニア州とフロリダ州だ。カリフォルニア州は長年にわたり住宅用太陽光発電の中心地として知られ、フロリダ州では昨年、太陽光発電を後押しする新たな法案が成立した。

BNEFは、フロリダ州の住宅用太陽光発電の新規導入容量が26年に710メガワットとなり、前年比62%増加すると予想。カリフォルニア州でも17%の増加を見込んでいる。両州は太陽光発電の許可申請件数でも全米をリードしている。

全米での太陽光発電市場の低迷は、太陽光発電システムとの併設需要への依存度が高い家庭用蓄電池市場にも波及している。26年に新たに導入される家庭用蓄電池容量は前年比で26%減少し、約1.4ギガワットとなる見通しだ。

家庭用蓄電池の導入量全体は減少しているものの、住宅用太陽光発電と蓄電池を組み合わせたシステムの普及は進んでいる。BNEFの調査によると、26年1-3月(第1四半期)に設置された住宅用太陽光発電システムの約40%に蓄電池が併設された。昨年平均は35%だった。

BNEFのアナリストでリポート共著者のコスモ・バン・ステーニス氏は、「蓄電池こそが住宅用太陽光発電の未来だ」と指摘。「蓄電池は日中に太陽光発電の電力を蓄え、夜間に利用することができる」と説明した。

原題:US Residential Solar Industry Faces Slump in 2026, BNEF Says(抜粋)

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