南米コロンビアで21日、大統領選の決選投票が実施され、開票速報によると、保守派の弁護士アベラルド・デラエスプリエジャ氏が僅差で首位に立った。トランプ米大統領が支持を表明していた同氏が正式に勝利すれば、左派のペトロ政権による政策路線が大きく転換し、米国との関係も再調整される可能性が高い。

選挙当局によると、21日時点で投票所の99.8%の開票が報告される中、デラエスプリエジャ氏の得票率は49.7%だった。一方、現職ペトロ大統領の盟友である左派イバン・セペダ上院議員は48.7%にとどまり、同国史上でもまれに見る接戦となり、有権者の分断も鮮明となった。

結果ではデラエスプリエジャ氏が約25万票差でリードしているものの、法的拘束力を持つ正式集計による確認がなお必要だ。正式集計では、選挙当局が投票所で作成された公式記録を精査し、不一致や異議申し立てを処理する。ペトロ氏は、この正式集計のみを承認し、開票速報の結果は認めないとしている。

Photographer: Carlos Parra Rios/Bloomberg

米国籍も保有するデラエスプリエジャ氏は、選挙当局による結果の正式承認後、8月7日に大統領に就任する見通しだ。同氏は、エルサルバドル式の大規模刑務所への犯罪者収容、コカイン密売武装組織の拠点への空爆、新たな石油探査の再開とフラッキング(水圧破砕法)の容認を公約に掲げている。

トランプ氏はデラエスプリエジャ氏が勝利した場合、コロンビアに対する米国の全面的支援を約束している。

デラエスプリエジャ氏は、コロンビアの左派勢力について「対立相手ではなく敵として」扱うべきだと述べている。こうした発言に加え、ペトロ氏が結果の受け入れに難色を示していることもあり、選挙後の混乱が広がる可能性がある。

首都ボゴタにあるセペダ陣営の集会では、一部の支持者が涙を流す一方、別の支持者らはなお勝利の可能性があるとして声を上げた。

一方、デラエスプリエジャ氏の支持者らは首都の街中で車のクラクションを鳴らし、勝利を祝った。

ボゴタでは、抗議活動への懸念から店舗のショーウインドーを補強する企業もみられた。

コロンビア・リスク・アナリシスの創業者セルヒオ・グスマン氏は、「デラエスプリエジャ氏にとっては、結果がいかに接戦だったかを認識し、選挙戦を特徴づけた過激な発言の一部を和らげることが重要になる」とした上で、「これほど僅差の選挙だったことを考えれば、コロンビアは非常に困難な時期に入ろうとしている」と述べた。

ボゴタの投票所で話すセペダ氏(6月21日)

原題:Trump Ally Wins Initial Count in Colombian Presidential Vote (1)(抜粋)

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