(ブルームバーグ):米国とイランとの戦争終結に向けた暫定合意を受け、原油先物価格が急落したことで、ほぼ忘れられていたニッチなオプションが再び注目を集めている。原油の供給過剰に賭ける投資ポジションだ。
イラン戦争の開戦前、原油の供給過剰に伴い、決済期日が近い期近限月の先物価格が期日が遠い期先限月の価格を下回る「コンタンゴ」と呼ばれる状態を一部トレーダーは予想していた。
しかし戦争が始まり供給不安から価格が急騰すると、4月後半の段階で、ウェスト・テキサス・インターミディエート(WTI)先物8月限の1バレル当たりの価格は一時、9月限を5ドル余り、9月限は10月限を4ドル上回る極端な「バックワーデーション」となった。
この価格高騰により、期近限月の期先限月に対するスプレッド(価格差)がゼロを下回ることを想定した差金決済型プットオプションのポジション(2万枚余り、月間2000万バレルに相当)は価値を失った。だがスプレッドが再び1ドルを下回ったことで、これらのオプションが再び注目されるようになった。
確かに米・イラン合意が破綻すれば、相場は反転し、再び上昇に転じる可能性がある。ホルムズ海峡の通航量が平時の水準に戻るにはある程度の時間がかかる公算が大きく、タンカーを動員しても過去数カ月で失われた貯蔵タンクの在庫がすぐに補充されるわけではない。これらの要因が、さらなる価格下落に歯止めをかけることもあり得るだろう。
一方、米商品先物取引委員会(CFTC)の最新週間データによると、資産運用会社や投機的投資を行う大手が保有する国際原油価格の指標、北海ブレント原油の買い越し(ネットロング)ポジションは3月末以降で約75%減少し、過去6カ月で最低となった。
原題:Oil Glut Bets Are Back in Play as Crude Sinks After US-Iran Deal(抜粋)
もっと読むにはこちら bloomberg.com/jp
©2026 Bloomberg L.P.