(ブルームバーグ):ホワイトハウスで14日夜に開催された総合格闘技イベントに対し、ドローンや銃を用いた攻撃を計画していた容疑で5人が逮捕され、訴追された。イベントに集まった富裕層や政治家らを標的に、爆発物を搭載したドローンと銃を用いた攻撃が計画されていたという。
米司法省の報道官によれば、計画は実行に移されなかった。他にも共謀者がいた可能性を引き続き捜査しているという。
トランプ大統領は14日、自身の誕生日を祝い、米国建国250周年を記念する行事として、ホワイトハウス南庭でアルティメット・ファイティング・チャンピオンシップ(UFC)のイベントを開催した。
司法省が16日に公表した文書によれば、爆発物を搭載したドローンを観客らの上空で起爆させ、避難する人々を狙撃チームが待ち構える計画だった。
裁判資料によれば、政府に対する犯罪や政府職員の殺人未遂などで訴追されたのは、タイセン・プロパー容疑者(19、オハイオ州)のほか、その共謀者としてアブラハム・エルモジヨ・アルバレス(ネブラスカ州)、ダニエル・ケネリー・エスクリッジ(ミズーリ州)、ブライアン・オマー・ロア(カリフォルニア州)、マイケル・アラン・トーマス(カリフォルニア州)の4人。
連邦捜査局(FBI)の宣誓供述書によると、プロパー容疑者は政府が入手したチャットの中で、標的にはジャスティス上院議員、ブラックバーン上院議員、カピト上院議員のほか、ミラー下院議員、ムーア下院議員が含まれると述べていた。政府によると、同容疑者は親イスラエル団体から議員への献金にも言及していた。
プロパー容疑者の母親が10日夜に地元の警察に通報した。「銃器購入やオンラインでのやりとりなど、最近の行動」を理由に、息子が心配だったという。
裁判資料には「グループのメンバーは米国をいったん倒して再建する必要性を信じていた。ジェフリー・エプスタインに関与した人物は国家を統治すべきではないとの見解も、一部にあった」と記されている。プロパーと共謀者らは米国の革命を「一気に始動させる」ことを望んでいたという。
FBIのパテル局長は16日朝、ソーシャルメディア「X(旧ツイッター)」への投稿で「FBIと関係機関の迅速な対応により、複数の人物の身柄を拘束し、計画中だったとみられる攻撃を完全に阻止した」と発表した。
トランプ氏とその周辺が攻撃の標的となるケースが、近年相次いでいる。2024年にペンシルベニア州バトラーで開かれた選挙集会では、銃弾がトランプ氏の耳をかすめた。その後も同氏が所有するフロリダ州のゴルフクラブや、今年4月に開かれたホワイトハウス記者協会の夕食会でも、暗殺未遂事件が起きている。
この数カ月ではマールアラーゴの警備区域侵入を試みた武装した男が射殺されたほか、ホワイトハウスの警備検問所付近でも発砲事件が発生した。トランプ氏はシークレットサービスへの信頼を理由に、公のイベントを継続したいと述べている。同時にこうした攻撃を理由に、警備を強化し医療施設を備えた新しいボールルームをホワイトハウス敷地内に建設することの正当性を主張している。
捜査について匿名で語った関係者によると、連邦法執行当局は約20人が参加していたメッセージアプリ「シグナル」のチャットに潜入した。チャットではイベントを標的とした事前準備について協議していたとされる。
パテル氏は「米国民の生命を脅かす者を事前に探し出し、対応し、法の裁きにかけることが、われわれの責務だ。特に今回の歴史的な大会のような大規模集会では、なおさらその責務は重い」と書いた。
原題:Suspects Charged With Plot to Attack White House UFC Event (2)(抜粋)
(6段落目に標的となった議員に関する情報などを追加して更新します。更新前の記事で共謀者のミドルネームを訂正済みです)
--取材協力:Justin Sink.もっと読むにはこちら bloomberg.com/jp
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