(ブルームバーグ):米アンソロピックの上級技術スタッフは15日、同社の最先端AI(人工知能)モデルへの外国からのアクセスを停止する異例の措置を受け、米商務省の当局者と会談し、トランプ政権が提起した国家安全保障上の懸念について協議した。事情に詳しい関係者が明らかにした。
トランプ政権は安全保障上の理由からアンソロピックの「フェイブル5(Fable 5)」と「ミュトス5(Mythos 5)」への外国人によるアクセス停止を命じた。広報担当者によれば、同社の代表は特定のセキュリティー問題に関し、米当局者とオンライン会議で協議を重ねていた。
アンソロピックの広報担当は会合終了後、双方が事態の解決に向け迅速に作業を進めていると説明した。商務省の報道官にコメントを求めたが、これまでのところ返答はない。トランプ政権から出席した当局者が誰かは現時点で明らかでない。
今回の命令は12日午後に商務省からアンソロピックに送られたもので、AI新興企業への米政府の介入としては、従来にない踏み込んだ措置となった。企業価値の評価額が9000億ドル(約144兆円)を上回るアンソロピックは今月、新規株式公開(IPO)の非公開での申請を公表したばかりで、その数週間後というタイミングで新たな試練に直面した。
同社は「一部の安全制限を回避できる可能性が確認されたことを理由に数億人が利用する商用モデルの提供停止を求めることには同意できない。こうした基準が業界に広く適用されれば、最先端AIを開発する企業にとって、新モデルの公開が実質的に妨げられる」と反論した。
「より責任あるAI開発者」を目指すアンソロピックは、基本ソフト(OS)やウェブブラウザーの脆弱(ぜいじゃく)性を特定する高度な性能を持つミュトスについて、広範な配布には高いリスクが伴うと警告し、今年4月時点で一部企業や金融機関に限定して提供を開始した経緯がある。
原題:Anthropic Holds Talks With US in Bid to Lift Curbs on AI Models(抜粋)
(協議終了後の広報担当者のコメントなどを追加して更新します)
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