(ブルームバーグ):米アンソロピックは、自社の最新人工知能(AI)モデルへの外国人によるアクセスが全面的に停止されたことを受け、トランプ政権との協議を急いでいる。米紙ウォールストリート・ジャーナル(WSJ)が14日、事情に詳しい関係者の話として報じた。
トランプ政権は12日、外国政府、企業、個人によるアンソロピックの「ミュトス(Mythos)5」と「フェイブル(Fable)5」モデルの利用を禁止した。これを受けて、アンソロピックは両モデルへのアクセスを全ての利用者向けに停止したと明らかにした。「対象は米国内外を問わず全ての外国人で、外国籍のアンソロピック従業員も含まれる」と説明した。
WSJによると、アンソロピックはトランプ政権当局者との協議を進めるとともに、週末にかけて技術部門の幹部をワシントンに派遣した。政権当局者とアンソロピック幹部は13日、一般利用者向けに設計されたミュトスの簡易版であるフェイブル5について、数時間にわたり電話協議を行ったという。
米ニュースサイトのアクシオスはこれに先立ち、アンソロピックのスタッフがホワイトハウスとの協議のためワシントン入りしたと報じていた。
米企業が開発した最先端AIモデルへの外国人のアクセスを制限するために、米政府がこれほど広範な措置を講じたのは今回が初めて。トランプ、バイデン両政権はいずれも、半導体やスーパーコンピューターなど戦略的に重要な技術について外国からのアクセスを制限してきた経緯があり、AIモデルへのアクセス制限の是非を巡っては議論が続いている。ただ、AIモデルそのものを規制対象とすることには、憲法上および商業上の懸念がある。
アンソロピックは、米政府がフェイブル5について、非正規な方法で事前の安全制限を解除するジェイルブレークが可能なことを把握し、そのために今回の指示を出したと思われると説明。そうした限定的な可能性が見つかったことを理由に、「何億人もが利用する商用モデルを回収すべきだという考えには同意できない」とコメントしていた。
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