賃金上昇のペース
日本の賃金上昇はそこそこ進んでいる。厚生労働省「毎月勤労統計」では、2024暦年の1人当たり現金給与額は前年比2.8%、2025年2.3%となっている。春闘の影響を受けて、2026年4月は3.5%と高い伸びになっている。円安で輸入物価の上昇率が高すぎるから、実質賃金が低調になってしまうのである。
賃金以外の家計所得をみるために、内閣府のGDP統計を参照すると、名目可処分所得では2023暦年の前年比が0.6%、2024年が3.4%、2025年が2.5%と増えている。預金金利など財産所得や自営業の営業収入がもっと増えれば、可処分所得も増やせる。減税や社会保険料の引き下げだけで、可処分所得を押し上げるのは限界があるから、やはり経済メカニズムを動かすことで、経済正常化を目指すことが正しい選択になる。
(※情報提供、記事執筆:第一ライフ資産運用経済研究所 経済調査部 首席エコノミスト 熊野英生)