(ブルームバーグ):シャープの河村哲治社長は9日に開いた事業説明会で、新たに参入するAIサーバー分野について、2027年度までの国内販売開始に向けて鴻海精密工業と連携しながら準備を進めていると明らかにした。
同社は再成長戦略の中核に人工知能(AI)を据えて、事業構造の転換を進める方針を掲げる。河村社長はAIサーバーについて、「できるだけ前倒しして早期の事業化を図っていって、業績好転にできるだけ早くつなげていきたい」と述べた。
AIサーバー事業では、鴻海の調達・製造能力を活用して国内販売を始める計画で、販売後は運用・保守や構築支援へと事業領域を拡大する。将来的には国内生産体制の構築も検討する。
このほか、同社は衛星通信分野も新たな成長領域と位置付ける。2027年以降、5G規格の衛星通信対応が進み、市場拡大が見込まれる中、世界最小レベルの衛星通信端末を強みに2027年度中の事業化を目指すという。まずは船舶や建設、防衛向けに展開し、その後はモビリティやドローン向けを視野に入れる。
河村社長は、AIサーバーや衛星通信を含めた新規の事業分野について、2030年には市場規模が5兆から6兆円になると見込んでいる。拡大する市場において、「シェアとしては4%から5%は狙いたい」と述べ、年間で2000億-3000億円の売上高を目指す考えを示した。
同社の前期(26年3月期)決算は、ブランド事業の販売伸び悩みなどで売上高が減少した一方で、営業利益はコスト削減などの効果で増益となった。構造改革におおむね区切りが付いたとして、今期は成長に向けた取り組みを強化している。
もっと読むにはこちら bloomberg.com/jp
©2026 Bloomberg L.P.