8日のエネルギー市場で原油は上げ幅を縮小する展開となった。攻撃の応酬を繰り広げていたイスラエルとイランがこれ以上の事態拡大を控える姿勢を示したため、上値が重くなった。

イランの中央軍司令部は、イスラエルに対する軍事作戦が終了したと発表したと、半国営ファルス通信が伝えた。そのうえで、イスラエルがレバノン南部などで攻撃を継続するなら、「これまでよりもはるかに苛烈で、大きな痛みを伴う行動を取ることになる」と警告した。

一方、イスラエルのネタニヤフ首相は、当面はイランに対する攻撃を控えるものの、再び攻撃を受ければ武力で対応すると表明した。

トランプ米大統領は8日朝、自身のSNS「トゥルース・ソーシャル」への投稿でイランとイスラエルは即時停戦を「模索している」と投稿。和平合意は「無知や愚かさがその妨げとならない限り」成立するとも述べた。

原油価格は取引時間中の高値でも100ドルを下回っていた。国際エネルギー機関(IEA)が「過去最大の供給混乱」と表現する事態にもかかわらず、市場が最悪の影響を回避できていることを示している。今回の紛争で原油価格が最も上昇した局面では、国際指標の北海ブレント原油先物は130ドル近くまで上昇していた。

トータス・キャピタルのシニア・ポートフォリオ・マネジャー、ロブ・サメル氏は「タンカー輸送の制限が今後数カ月続けば、原油の現物市場は一段と逼迫(ひっぱく)する可能性がある」と指摘。「その場合、在庫の減少によって向こう1、2カ月に先物価格へ上昇圧力がかかる公算が大きい」と述べた。

イランによる攻撃停止表明に先立ち、イエメンの親イラン武装組織フーシ派は、イスラエル船舶の紅海航行を全面的に阻止すると表明した。ただ、海運業界の主要団体は、多くの船舶がすでに同海域を避けて航行しているため、輸送への影響は限定的との見方を示した。

米中央軍は、イランの港湾に向かおうとしたとされるオマーン湾の石油タンカー1隻を無力化したと発表した。

ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物7月限は、76セント(0.8%)高の1バレル=91.30ドルで取引を終えた。北海ブレント先物8月限は1.16ドル(1.3%)高の94.25ドルで引けた。

原題:Oil Edges Higher After Iran, Israel Signal Halt to Escalations(抜粋)

(情報を加え、米国市場の終値に更新します)

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