原油相場はアジア時間8日、序盤の取引で反発した。イランがイスラエルに向けて複数回にわたりミサイルを発射し、戦争の終結に向けた協議は難航している。

北海ブレント先物は一時3.6%上昇し、1バレル=96.47ドルを付けた。米国産の指標となるウェスト・テキサス・インターミディエート(WTI)先物は、94ドル近辺で推移した。

イラン最高指導者の軍事顧問はイラン学生通信(ISNA)に対し、イスラエルへのミサイル発射はレバノンでの「敵対行為をやめるよう警告」するものだと述べた。イスラエル軍は、すべてのミサイルを迎撃したという。

トランプ米大統領は攻撃後、イランに対して協議の場に戻るよう求めるとともに、イスラエルが7日にベイルートを攻撃したことを批判した。また、米ニュースサイトのアクシオスの取材に対し、イスラエルのネタニヤフ首相にイランへの報復を行わないよう求める考えを示した。

過去1週間にわたって、中東各地では敵対行為が再燃している。停戦合意が崩れる恐れがあるほか、戦争終結に向けた交渉も複雑化している。ホルムズ海峡はほぼ封鎖された状態で、原油や石油製品、天然ガスの世界市場向け供給が大きく制限されている。

米中央軍は7日、ホルムズ海峡の通航を脅かしていたイランの無人機2機を撃墜したと発表した。これに先立って5日には、バーレーンとクウェートに向けて6発の弾道ミサイルが発射されたが、いずれも迎撃された。一方で米軍はイラン沿岸部の監視レーダー施設を攻撃した。

和平合意の進展には依然として複数の障害が残っている。その一つが、イスラエルとレバノンの停戦をあわせて実現することだ。イランは合意成立の前提としてレバノンでの停戦を求めており、最高指導者モジタバ・ハメネイ師の顧問はCNNに対し、「ボールはトランプ氏の側にある」と述べた。

先週、イスラエルとレバノンは停戦で合意したが、その条件には親イラン派武装組織ヒズボラによる敵対行為の停止が含まれていた。しかし、ヒズボラは停戦を拒否したため、週末もイスラエル軍とヒズボラの戦闘が続いた。

仮に米国とイランの和平合意が成立しても、原油供給の正常化にはなお多くの障害が残る。ホルムズ海峡に敷設された機雷の除去が必要なほか、生産停止中の油田の再稼働には数カ月を要する可能性がある。また、無人機やミサイル攻撃によって損傷したエネルギー関連インフラの修復も必要となる。

原題:Oil Jumps as Iran’s Attacks on Israel Put Ceasefire at Risk(抜粋)

(第2段落以降に詳細を追加して更新します)

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