(ブルームバーグ):戦争終結向けた米国とイランの協議は、紛争開始から100日が近づく中でも、なお事態打開の糸口が見えていない。イランは5日、ホルムズ海峡の主権は同国とオマーンにあると主張した。
レバノン南部では、親イラン派武装組織ヒズボラとイスラエルの間で夜間に散発的な衝突が発生した。イランはその後も、米国との合意に至る前提として、レバノンでの停戦が必要との主張を変えていない。
イランの最高指導者モジタバ・ハメネイ師の軍事顧問はCNNに対し、凍結資産240億ドル(約3兆8400億円)の解除が米国との交渉において和平合意の条件になるとの考えを表明。「ボールはトランプ氏側にある」と述べた。
一方、トランプ米大統領はここ数カ月にわたり、イランが限界点に近づいていると繰り返し主張してきた。5日には記者団に対し、「イランとの交渉で大きな成果を上げている」と述べ、「イランが核兵器を保有できる状況にはない」と語った。
また原油高によるガソリン価格高騰の影響を巡っては、「事態はもっと悪化するとみられていた。原油価格は今日1バレル96ドルだったが、市場では300ドルになるとの見方もあった」とし、問題視しない考えを示した。
5日の取引で、米ウェスト・テキサス・インターミディエート(WTI)原油先物は2.7%安の1バレル90ドル近辺で終えた。中国が消費を抑制している兆候が示されたことなどが背景にある。
米イラン双方とも譲らず、協議が膠着(こうちゃく)している現状は、イランが今の痛みにより長く耐えられると判断していることを示唆している。また、米国内での政治的な逆風が強まることで、トランプ氏が一定の歩み寄りを余儀なくされるとの見方に賭けているフシもある。
ブルームバーグが集計した船舶追跡データによると、5日午前に海上輸送の要衝であるホルムズ海峡を通過する商舶は確認されなかった。前日には双方向でそれぞれ3隻の通航が確認されていた。
一方、米中央軍はイランによる米艦艇への攻撃を否定した。これに先立ち、イラン軍はオマーン湾で米海軍の駆逐艦2隻に対する警告として、ミサイルとドローンを発射したと、準国営タスニム通信が報じていた。

原題:US-Iran Stalemate Drags On as Conflict Nears 100-Day Mark (1)(抜粋)
--取材協力:Sherif Tarek、Arsalan Shahla、Devika Krishna Kumar.もっと読むにはこちら bloomberg.com/jp
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