(ブルームバーグ):三井化学の市村聡社長は27日、検討を進めている石油化学事業の分社化について、中東情勢の緊迫化を受け、ナフサの共同調達を含む一段踏み込んだ再編・提携策の検討が必要になるとの見方を示した。
市村社長は経営概況説明会で、中東情勢の不透明化によってナフサ不足に直面し、「サプライチェーンの脆弱性が改めて浮き彫りになった」と指摘した。そのうえで石化事業の分社化や業界再編を進めるうえで、「ナフサの共同調達を含めた、もう一段踏み込んだ検討が必要になった」と述べた。
一方、足元のナフサ分解装置(クラッカー)の稼働率については、ナフサのスポット市場での調達に目途が立ったことから、「7月以降の稼働率は8割超えが見通せる」状況になったとした。
同社は25年5月に、事業ポートフォリオ改革の一環として、石化中心のベーシック&グリーン・マテリアルズ(B&GM)事業を27年近くに分社化し、他社との統合・再編を進める検討に入ったと発表していた。
化学大手が石化事業の分社化を検討する背景には、汎用品中心の大量生産が限界を迎えていることがある。海外で大型設備の増設が続く一方、日本では長期的に人口減少や需要低迷で稼働率が低下し、ナフサ高や地政学リスクも収益圧迫要因となっている。
三菱ケミカルグループも25日に、石油化学を主体とする基礎化学品事業について、将来的な他社との統合・再編を見据えた分社化の検討を始めたと発表した。28年3月期までの分社化を目指すという。
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