(ブルームバーグ):ホルムズ海峡では20日までに大型タンカーの通過が相次ぎ、原油輸送量は増加をみせている。これにより、政府間レベルでの通航合意が輸送拡大につながるとの期待が高まっている。
19日午後には、中国の超大型原油タンカー(VLCC)2隻がホルムズ海峡を通過したとみられる。その数時間後には、韓国に向かう3隻目も続いた。3隻の積載量は合計約600万バレルに達し、24時間での原油輸送量としては過去1カ月余りで最大級となった。
これらの3隻は、ホルムズ海峡を抜ける前に航行中に位置情報を知らせるデジタルトランスポンダーを停止した。うち2隻はその後、通過後にオマーン近海で確認されたが、3隻目の状況は不明だ。3隻すべてが米国による海上封鎖を突破できるかも不透明となっている。
韓国に向かうスーパータンカー「Universal Winner」は開戦以降、VLCCとして初めて韓国向け航行が確認された船舶となった。
輸送量は依然として開戦前の水準を大きく下回っているが、各国政府間では個別に、輸送拡大を目的とした合意調整が進み始めている。ただ、これまでも複数のタンカー通過が確認された日があった一方で、その後に輸送量が再び落ち込むケースはあった。
ここ数週間、各国政府が自国船舶のホルムズ海峡通過を巡って個別交渉しているとの報道が相次いでいる。それにもかかわらず輸送量は低迷したままで、米国もイラン関連の船舶に対する独自の封鎖措置を続けている。
イラン国営テレビは、韓国が中国に続いて、イスラム革命防衛隊と連携して通航調整を進めていると報じた。
インドは開戦後初めて、中東でエネルギー貨物を積み込むためにホルムズ海峡経由で船舶を派遣する準備を進めている。輸送リスクが許容可能になりつつあるとの自信が、慎重ながらも買い手側で広がっている可能性がある。
一方で米国の封鎖は、オマーン湾においてイラン関連の船舶を標的としており、地域貿易の流れを引き続き混乱させている。米軍は20日、これまでに規制順守のため商船90隻の航路を変更させたと明らかにした。
原題:HORMUZ TRACKER: Oil Flows Pick Up Sharply as Supertankers Pass(抜粋)
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