2021年1月6日に起きた米議会議事堂襲撃に対応した警官らが、トランプ政権による「政府の武器化」被害補償基金の創設差し止めを求め、ワシントンの連邦地裁に訴訟を提起した。「今世紀で最も露骨な大統領による汚職行為」と主張している。

この基金は、トランプ大統領が米内国歳入庁(IRS)を相手取って起こした訴訟の和解に基づき、18億ドル(約2900億円)の規模で新設される。米司法省が18日に発表した。トランプ氏は自身の税務データが漏えいされたとして、IRSに100億ドルの損害賠償を求めていた。

原告の現職や退職した警官らは、司法省と財務省が法的権限なしに補償制度の創設に合意したと非難。また、議事堂を襲撃した暴徒に支払いが行われれば、自身ら警官の安全が危険にさらされると主張した。

訴状は「この基金の存在自体が、大統領の名の下で暴力を行った者らに、今後も同様の行為を続けるよう促している」と指摘した。

原告には議事堂襲撃事件への対応で特によく知られる警官2人、ハリー・ダン氏とダニエル・ホッジズ氏が含まれている。連邦議会警察官の職を辞したダン氏は現在、民主党候補としてメリーランド州から連邦下院議員選に出馬している。ホッジズ氏は首都警察の警官を務めている。2人は議会による調査の一環として、自身の体験について公聴会で証言した。

米司法省と財務省の報道官にコメントを求めたが、現時点で返答はない。

IRSはまた、トランプ氏による訴訟の取り下げと引き換えに、同氏の納税申告に関し、今週より前に生じた調査や請求を「永久に禁じられる」ことに同意した。

原題:Jan. 6 Police Officers Sue to Stop Trump’s $1.8 Billion Fund (1)(抜粋)

--取材協力:Chris Strohm、Erik Larson.

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