(ブルームバーグ):イラン戦争を巡る報道で原油価格が乱高下し、規制当局も不審な取引を調査する中、北海ブレント原油先物の急落に賭ける巨額オプション取引が市場参加者の警戒感を一段と高めた。
ブルームバーグが集計したデータによると、19日のオプション市場で、権利行使価格90ドルおよび91ドルでのプットスプレッド取引が1件成立した。ブレント原油1億3400万バレルに相当する規模で、ブレント7月限が5月26日の期日までに現値水準から約19%下落すれば、最大1億2900万ドル(約205億円)の利益が得られる見込みだ。
今回の取引の目的は不明だが、権利行使価格の幅が非常に狭いコールまたはプットのスプレッド取引は、店頭市場でのバイナリーオプション取引に対するヘッジとして使用される場合が多い。また、カルシやポリマーケットなど予測市場での取引に対するヘッジもあり得る。
米国とイランの紛争が12週目に入っても、トレーダーは一貫して急激な緊張緩和の可能性を織り込んでいる。プットに対するコールの上乗せプレミアムを示すコールスキューは、紛争開始前以来の低水準となっている。
それでも、今回の説明しがたい大規模な取引は、既に神経質になっている市場で注目を集めた。これまで、トランプ米大統領による発表やSNS投稿の直前に確認された複数回に及ぶタイミングの良い原油取引が市場全体で臆測を呼んでおり、米司法省の調査にもつながっている。明確な証拠はなお乏しいものの、ブルームバーグの調査では、石油市場の公正性に対するトレーダーの信頼低下が示された。地政学的リスクで市場が既に不安定な中、こうした懸念がリスク回避ムードを一段と強めている。
原題:Massive Options Bet Rattles Oil Market On Edge Over Iran War(抜粋)
--取材協力:Alex Longley.
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