(ブルームバーグ):トランプ米大統領は19日、数日以内にイランへの攻撃を再開すると警告した。戦争終結に向けた合意を迫る狙いとみられる。トランプ氏は前日、予定していた攻撃を中止したと明らかにしていた。
「戦争をしたくはないが、彼らに再び大きな打撃を与えなければならないかもしれない」とトランプ氏は記者団にこう語った。いつまで待つのかと問われると、「そうだな、2日か3日、金曜か土曜か日曜までだろう。あるいは来週初めまでかもしれない。時間は限られている」と答えた。
トランプ氏の発言は、イランとの戦闘を再開する可能性を改めて浮上させた。2月末に米・イスラエルの攻撃を受けて以来、イランはトランプ氏が要求する核開発計画の放棄に応じていない。トランプ氏はただ、4月8日の停戦合意以降、軍事行動の再開を示唆しては撤回する言動を繰り返している。
一方、共和党が主導する米上院では19日夜、手続き上の採決が行われ、戦争継続への反対姿勢が示された。数カ月後に中間選挙を控える中、海外での戦争が米国民にますます大きな経済的負担をもたらしていることに対する懸念の深まりが浮き彫りとなった。
共和党のカシディ上院議員はほかの共和党議員3人とともに、戦闘停止決議の最終採決に進むための手続き上の採決に賛成票を投じた。

今回の紛争で石油や天然ガス輸送の要衝であるホルムズ海峡は閉鎖され、世界的にエネルギー価格とインフレが急騰している。中東戦争によるマクロ経済への影響拡大を投資家が懸念する中、米長期債利回りは約20年ぶりの高水準に跳ね上がった。
バンス副大統領は19日午後、攻撃再開を示唆しつつも、交渉についてはやや前向きな見方を示した。
「われわれは大きく前進したと考えている。イラン側も合意を望んでいると思う」とした上で、軍事作戦再開は「選択肢B」だと説明した。「しかし、それは大統領が望んでいることではない。イラン側も望んでいないと思う」と語った。
トランプ氏は19日に予定していたイラン攻撃を見送ったと、前日に明らかにした。サウジアラビアとカタール、アラブ首長国連邦(UAE)から、外交的解決を模索する時間を確保するよう要請があったためとしている。

トランプ氏が18日夜に発表した内容を受け、19日の北海ブレント原油は約1%下落した。ただ戦争開始時の水準をなお50%余り上回る。トレーダーらは戦闘再開の可能性に神経を尖(とが)らせている。
ホルムズ海峡では船舶の航行が再び減少しているが、市場では北大西洋条約機構(NATO)の動きに注目している。
NATOはホルムズ海峡の封鎖が7月初めまでに解除されない場合、船舶の海峡通過を支援する可能性を検討していると、NATO高官が明らかにした。

原題:Trump Threatens Iran With ‘Big Hit’ If There’s No Deal Soon (3)、Trump Threatens Iran With ‘Big Hit’ If There’s No Deal Soon (1)(抜粋)
(4段落目以降に上院の動きやバンス副大統領の発言などを追加して更新します)
--取材協力:Carla Canivete.もっと読むにはこちら bloomberg.com/jp
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