フランス・パリを訪問中の片山さつき財務相は現地時間18日、為替相場のボラティリティーに対し、「必要に応じていつでも適切に対応していく」と述べた。

現地で開かれている主要7カ国(G7)財務相・中央銀行総裁会議の初日の討議後、記者団の取材に応じた。18日は長期金利が上昇したほか、円も売られており、市場に対応する姿勢を改めて示した格好だ。

米国・イスラエルとイランの戦争や、政府の財政支出増加に対する懸念の高まりなどを背景に、世界的に債券安が広がっている。エネルギー輸送の要衝であるホルムズ海峡は実質的な封鎖が続いており、原油価格も高止まりしている。株式や為替も大きく変動する局面が多い。

片山氏は、現在の金融市場の変動について、中東情勢と投機的な動きが背景にあるとの認識を示した。G7会合の場でも、各国が現状に懸念を示したという。

18日の債券市場では、高市早苗首相が補正予算編成を含めた検討を片山氏に指示したことを明らかにし、財政悪化懸念が売り材料となった。片山氏は「リスクの最小化という観点から、全体的に見て資金面の手当てをするのが総理の指示であり、われわれのやるべきことと考えている」と語った。

日本市場では同日、長期金利の指標となる新発10年債利回りが一時2.8%と1996年以来の高水準を付け、新発30年債利回りも一時4.2%と過去最高を更新した。米10年債利回りも上昇し、一時4.63%を付けた。

円は対ドルで6日連続で下落し、18日のニューヨーク外国為替市場で一時0.2%安の1ドル=159円08銭まで下落し、財務省が円買い介入を行った4月30日以来の安値を更新した。

金利上昇を巡っては、金融当局が為替介入をする際、米国債を売りづらくなるとの見方もある。財務省幹部は、一般論と前置きしたうえで、「それだけの現金、外貨準備を持っている」と述べ、介入をするうえで米国債を売る必要は必ずしもないとの考えを示した。米国債を売ると米金利の上昇につながりやすく、介入の効果を低減しかねないためだ。

18日のG7会合では、中東情勢の影響を受けた金融市場の動向や世界的な経常収支の不均衡(グローバル・インバランス)、米アンソロピックの最新モデルを含めた最新人工知能(AI)などが主要な議題となった。先端AIについては、6月のG7首脳会議をめどに、脆弱(ぜいじゃく)性への対処や、こうしたAIを使ったG7へのサイバー攻撃に対し、協調して対応するための具体案の検討を加速することで一致した。

G7会合は19日まで。2日目にはブラジル、インド、ケニア、韓国を招待して世界経済などを巡り議論し、共同声明を採択して閉幕する予定だ。

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