株式市場も金利上昇の悪影響を意識せざるを得ない展開

5月15日の米国株式市場は、グローバルに金利上昇圧力がかかったことが嫌気され、株価は3指数揃って下落した。トランプ大統領がホルムズ海峡の開放を「全く」必要としていないとFOXニュースのインタビューで発言したこともあり、原油高が進んだことも、インフレ懸念や金利上昇に影響し、株式市場にはネガティブな影響を与えた。

イラン情勢の悪化というテーマは、グローバル経済の不透明感を高めるという観点から、景気に連動しにくいハイテク関連株や半導体関連株への選好を促してきた。しかし、こういった株式市場の強さに加えてインフレ高止まりの可能性が意識される中、グローバルな金利上昇が進み、株式市場にも悪影響が及んできた格好である。金利上昇によって景気悪化となれば、ハイテクや半導体への需要にも悪影響が避けられない。

もっとも、現状ではこれまでの株高の反動という見方が多い模様である。また、株価が調整すれば、FRBの利下げ観測が強まり、金利低下圧力もかかるだろう。株価が大幅に下落する可能性は低いと、筆者はみている。

金利上昇がインフレ懸念と楽観論へのアラートだとすると、まだ続く公算

5月15日の米国債券市場は、グローバルに金利上昇圧力がかかる中で、軟調な推移となった。長期金利は前日差+11.2bp、2年金利は同+5.2bpだった。この日の金利上昇は実質金利が主導したことは重要だろう。10年実質金利は前日差+8.6bpで、10年インフレ予想(BEI)は同+2.5bpだった。

利上げ観測の高まりに加えて、日本などの債券市場の地合いが大きく悪化したことが、米債市場にも波及していると言える。グローバルな金利上昇の背景は様々だが、原油価格の高止まりによるインフレ懸念がベースにあることに疑いの余地はない。例えば、日本では補正予算の編成という財政リスクが意識されたが、補正予算を編成する背景は原油高対策なので、根底にはインフレ懸念がある。貿易赤字の拡大とも関係する円安圧力についても、言わずもがなである。

今後、原油価格の高止まりが続く公算が大きいとすれば、景気悪化懸念が強くなるまでは金利上昇圧力は続く可能性が高い。悲観論が金利上昇を止めるまで金利上昇が続くと考えると、短期的にはオーバーシュートして金利が上昇する可能性を考えておくべきだろう。