(ブルームバーグ):オランダの半導体製造装置メーカー、ASMLホールディングとインド財閥大手タタ・グループ傘下のタタ・エレクトロニクスは、インド国内の半導体製造能力強化に向けた覚書(MOU)を締結した。
両社が16日に共同で発表した資料によると、ASMLはタタ・エレクトロニクスがグジャラート州で計画している300ミリウエハー対応の半導体製造工場の建設を支援する。オランダはインドとの関係強化を目指しており、今回の提携はインドのモディ首相によるオランダ訪問と重なった。
ASMLは、台湾積体電路製造(TSMC)やサムスン電子を主要顧客に持ち、最先端半導体の製造に必要なリソグラフィー装置を手掛けている。ASMLは先月、通期の売上高見通しを引き上げた。大手テクノロジー企業が人工知能(AI)向けコンピューティング能力を拡大する中、半導体メーカーが需要に対応するため生産を増やしているとしている。
ASMLのクリストフ・フーケ最高経営責任者(CEO)は発表資料で「急速に拡大するインドの半導体セクターには、多くの魅力的な機会がある」と述べた。
今回の提携は、韓国、台湾、中国を主市場とするASMLにとって新たな市場の開拓につながる。一方、インドにとっては、自国を2032年までに主要な半導体製造国と肩を並べる水準に引き上げるという政府目標に沿うものだ。
タタ・エレクトロニクスは110億ドル(約1兆7500億円)を投じ、グジャラート州ドレラにインド初の300ミリウエハー対応の商業用半導体工場を建設している。発表資料によると、同工場では自動車、モバイル端末、AI向けの半導体を製造する予定だ。
発表によると、ASMLとタタ・エレクトロニクスは、インド半導体産業の人材育成、サプライチェーン構築、同工場を支える研究開発インフラの整備でも協力する。
モディ首相はアラブ首長国連邦(UAE)と欧州の計5カ国を歴訪中だ。オランダ訪問に先立ち、欧州連合(EU)とインドは1月に自由貿易協定(FTA)を妥結しており、同協定によりEUからインドへの財の輸出は32年までに倍増すると見込まれている。
原題:ASML Partners With Tata Electronics to Advance India Chip Plans(抜粋)
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