(ブルームバーグ):米国はイランが保有していた約8000個に上る機雷のうち、90%以上を破壊したと、米中央軍のクーパー司令官が議会向けの証言原稿で明らかにした。イランがホルムズ海峡の支配を維持している点には触れなかった。
クーパー司令官は14日の上院軍事委員会の公聴会に先立ち提出した同証言で、700回を超える空爆で、イランの「かつては大規模だった機雷の備蓄」を壊滅させたと説明。ただ、ホルムズ海峡に実際に敷設されていた数と、保管中または艦船上で破壊された数の内訳については明示していない。
全体として、クーパー氏は米軍が破壊したイラン通常戦力の規模を強調する一方、ドローン攻撃など非対称戦能力の脅威は限定的との見方を示した。ただ、イランはこうした能力を背景に、トランプ米大統領の交渉圧力になお屈していないとみられる。
「イランは嫌がらせ的な攻撃能力や、低性能のドローン・ロケット攻撃、残存する代理勢力への支援能力は維持しているが、地域の大規模作戦を脅かしたり、空域や海域における米軍の自由な行動を抑止したりする手段はもはや持っていない」とクーパー氏は述べた。
イランが商船への報復を示唆したことで、石油や液化天然ガス(LNG)輸送の要衝であるホルムズ海峡は2カ月半にわたり事実上封鎖され、世界のエネルギー価格は急騰、トランプ大統領に対する戦争終結圧力が強まっている。
紛争開始以降、ヘグセス国防長官ら米当局者は、攻撃した標的の数(現在1万3000件超)や破壊したイラン資産の規模を繰り返し強調し、「エピック・フューリー(壮絶な怒り)作戦」の戦術的成功を示してきた。一方で、ホルムズ海峡をイランが掌握する中、戦略的な勝利はなお見通せない状況だ。
上院軍事委員会の民主党トップ、ジャック・リード議員(ロードアイランド州選出)は「商船の護衛を試みているものの、ホルムズ海峡はまだ封鎖されたままだ」と指摘した。その上で、「どのような目的が達成されたのか不明だ」と続けた。
民間人への影響を巡るやり取りの中で、クーパー司令官は、今回の戦争で使用されたミサイルなどの弾薬数は1万3629発に上ると明らかにした。
イランとの間では現在、不安定ながらも停戦が続いている。トランプ氏は今週初め、停戦について「大きな生命維持装置につながれている」と表現していた。
原題:US Destroyed Most of Iran’s Sea Mines, Centcom Chief Says (1)(抜粋)
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