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米アップルはスマートフォン「iPhone」向け基本ソフト(OS)「iOS」の大型アップデートに伴い、カメラアプリを刷新し、操作を完全カスタマイズ可能にする。広範なユーザーインターフェース見直しの一環だ。

事情を知る関係者によると、新たな仕組みではユーザーがカメラアプリに表示する機能と配置を選択できるようになる。フラッシュや露出、タイマー、解像度といった各種コントロールが対象だという。

こうした変更は、よりパーソナライズされた体験を提供するだけでなく、プロユーザーにも訴求すると関係者は正式発表前だとして匿名を条件に語った。

次期大型アップデートとなる「iOS 27」では、音声アシスタント「Siri」やシステム検索、「Safari」や「Image Playground」、「Weather」といったアプリなど幾つかの分野で目に見えるデザイン変更も加わる。新たなアニメーションやタブバーの再設計など、システム全体に及ぶ変更も計画している。

Photographer: Justin Sullivan/Getty Images

一方、米アルファベット傘下のグーグルは12日、自社のOSと人工知能(AI)の最新版を発表した。「Android 17」と「Gemini Intelligence」を公開し、AIを使ってホーム画面のウィジェットを作成する機能などを追加した。不要な言い回しを省く新たな音声入力モードや、メモアプリの買い物リストを食品配達アプリと同期するなどのタスク処理機能も導入する。

アップルは6月8日に開催する世界開発者会議(WWDC)で、新しいiOSや刷新されたSiri、その他の更新を発表する予定だ。今回のインターフェース変更は、昨年導入した「Liquid Glass」デザイン言語の簡素化を目的としている。アップルの広報担当者は発表予定の内容についてコメントを控えた。

関係者によれば、iOS 27で予定される主なデザイン変更は以下の通り。

カメラ:

  • アップルはカメラアプリのインターフェースを完全にカスタマイズ可能にし、ユーザーが画面上部に配置するコントロール群(ウィジェット)を選択できるようにする
  • アプリ起動時には従来通り、解像度やナイトモード、フラッシュ、ライブフォトの切り替えなど標準セットが表示されるが、ユーザーは高度なオプション群に切り替えるか、独自に項目を選択できる
  • 各撮影モードごとに専用のウィジェットが用意され、画面下部からスライド表示される半透明の「Add Widgets」から選択する仕組みとなる
  • 写真モードの高度オプションには被写界深度や露出の調整が含まれ、ウィジェットは「basic」「manual」「settings」のカテゴリーに分かれる。タイマーや写真スタイルのコントロールへの差し替えも可能で、アプリ内には新たにグリッドや水平レベル機能も追加される
  • 利用可能な全コントロールを表示するトグルは、従来の画面右上からシャッターボタン右側の新たな位置に移動する
  • 更新後のカメラアプリには、写真や動画などに加えて新たなSiriモードも搭載され、アップルの「Visual Intelligence」機能を活用できる。植物の識別やテキスト翻訳などが容易になる見通し

Siri:

  • SiriはiOS 27で全面的に刷新され、音声アシスタントから常時稼働のエージェントへと進化する。個人データにアクセスし、アプリを横断して操作を実行できるようになる。また、チャットボット型インターフェースを採用し、ChatGPTやGeminiなどに似た双方向の会話が可能になるよう再設計される
  • Siriは2022年に導入された画面要素「Dynamic Island」内に表示される。起動ワードの発話や電源ボタン長押しで起動すると、画面上部中央にカプセル状の大きなアニメーションが表示される
  • 画面上部中央から下にスワイプすることで、新たなシステム検索も利用できる。この操作によりDynamic Island内に「Search or Ask」バーが表示される
  • Siri利用時には、半透明の結果カードを下にスワイプすることでチャット形式の会話モードに移行できる。インターフェースはテキストメッセージのスレッドに似ており、天気や予定、メモなどの結果を表示するミニアプリカードが組み込まれる
  • Search or Askインターフェースは現行の「Spotlight」検索に似るが、より高度な結果やアプリ内データを表示できる。検索バーをタップすると、SiriのほかChatGPTやGeminiなどサードパーティーのサービスを検索エンジンとして切り替えられる。
  • バー右側には音声入力用のマイクアイコンも配置される
  • Siriの重要な新機能として、オープンウェブからのAI検索が追加され、一般知識に関する質問にも詳細な回答が可能になる。ウェブ情報の箇条書き表示や大きな画像の提示などが含まれる
  • Siriは初めて単独アプリとしても提供される。メイン画面には過去の会話を要約した縦長のカードがグリッド状に並び、そこから会話を再開できる。過去結果の検索バーや新規チャット開始用の「+」ボタンも用意される
  • アプリおよびチャット画面下部には画像や文書をアップロードするための「+」ボタンが配置され、入力欄には「Ask Siri」と表示される。ここにも音声入力用マイクが備わる
「WWDC 2025」

Safari:

  • ウェブブラウザーのSafariには新たなスタートページが導入され、画面上部の4つのタブでお気に入り、ブックマーク、保存記事のリーディングリスト、閲覧履歴を簡単に切り替えられるようになる

Weather:

  • Weatherアプリには小規模なデザイン変更が加わり、特定都市のメイン画面に「Conditions」パネルが新設される。これにより気温だけでなく降雨や風などのデータをタブで切り替えて表示できる。現行では別画面への遷移が必要だった

Image Playground:

  • 画像生成アプリは全面的に再設計される。メイン画面の既存画像グリッドは角がより丸みを帯び、新規作成ボタンは「New Image」からシンプルな「+」アイコンに変更される。
  • 生成画像の表示インターフェースも変更され、大きな角丸の正方形を中心とした簡素なデザインとなる。操作項目は減り、新たに画像を編集する「describe a change」機能が追加される。
  • 同社はより写実的な画像生成を可能にするモデルの改良もテストしている

システム全体の変更:

  • 複数のアプリで画面下部のタブバーが調整され、検索タブが他のタブと統合される。現行のiOS 26では多くのアプリで検索は右側に独立配置されている。この変更はPodcast、TV、Music、Health、Newsアプリに適用される
  • オンスクリーンキーボード起動時には、キーが画面下からスライドして現れる新アニメーションが追加される。
  • ホーム画面のカスタマイズ時には、やり直しと取り消しの操作が可能となり、アプリアイコンやウィジェットを頻繁に移動するユーザーの利便性が向上する

原題:Apple Plans Customizable Camera App Geared Toward Pros in iOS 27(抜粋)

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