(ブルームバーグ):プライベートエクイティー(PE、未公開株)投資会社ニュー・マウンテン・キャピタルのプライベートクレジットファンドが今年に入り、約5億ドル(約788億円)の保有資産をディスカウントで売却し、その資金の一部で値下がりしたローンを買い進めたところ、すでに成果を上げ始めていることが分かった。
主に中堅・中小企業に融資するビジネス・デベロップメント・カンパニー(BDC)の米ニュー・マウンテン・ファイナンスのマネジャーらは第1四半期の決算説明会で、数週間前に額面の約65セントで取得したローンが、すでに約10セント高い水準で取引されていると明らかにした。同社は同期間中に自社株約5700万ドル相当も買い戻したと発表した。
運用資産23億ドルのニュー・マウンテン・ファイナンスは今年、4億7700万ドル相当の資産を額面1ドル当たり94セントで売却した。当時は1兆8000億ドル規模のプライベートクレジット市場の健全性に対する懸念が高まっていたが、プライベートクレジットファンドの決算が想定ほど悪化しなかったことを受け、こうした懸念は足元でやや和らいでいる。
ニュー・マウンテンのジョン・クライン最高経営責任者(CEO)は説明会で「市場の混乱を利用し、流通市場で割安とみられる個別銘柄の取得を進めている」と述べた。
ニュー・マウンテンの担当者は、取得した具体的なローンや取引規模についてコメントを控えた。
プライベートクレジット市場では、人工知能(AI)の影響で事業基盤が脅かされる企業へのエクスポージャーや融資基準全般を巡る懸念が高まっている。これにより、非上場ファンドでは過去最大規模の解約請求が発生し、上場ファンドの多くが純資産価値(NAV)を大きく下回る水準で取引されている。さらに、金利低下とスプレッド縮小が進み、運用会社はリターン確保のために投資対象の拡大を迫られている。
同ファンドの保有資産の平均利回りは第1四半期に約11.1%と、前四半期の約10.5%から上昇した。
原題:Private Credit Fund Touts Quick Profit Buying Debt at 65 Cents(抜粋)
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