(ブルームバーグ):まれな呼吸器ウイルス「ハンタウイルス」の集団感染が疑われているクルーズ船は、乗員乗客149人を乗せ、アフリカ大陸西の島国カボベルデの沖合で足止めされている。同船では乗客3人が死亡しており、主にネズミを媒介とするこのウイルスに感染した疑いがある。
クルーズ船の運航会社、オランダのオーシャンワイド・エクスペディションズによると、23カ国からの乗客乗員が船内で隔離されている。南アフリカで病院に搬送され集中治療を受けている英国人乗客からは、ハンタウイルスの変異株が検出された。この感染症は通常、感染したげっ歯類との接触を通じて人に広がるまれなものである。
死亡したオランダ人夫婦とドイツ人乗客と、船内に残る体調不良の乗員2人は、感染疑い例とみなされていると、世界保健機関(WHO)がXへの投稿で明らかにした。
現地の保健当局はこのクルーズ船MVホンディウス号に乗り込んで検査などを行ったものの、病気の乗客の下船は許可していないと、オーシャンワイドは4日に述べた。同社はWHOや各国大使館、オランダ外務省と連携していると付け加えた。
同社によると、MVホンディウス号は下船し追加の医療検査などを行う拠点として、最も近い欧州連合(EU)領であるカナリア諸島のラスパルマスまたはテネリフェへ向けて、大西洋をさらに北上する可能性がある。
ハンタウイルスは感染したラットやハタネズミの糞尿、唾液を含む汚染粒子を、人間が吸入することで感染することがある。特に密閉または換気の悪い空間で起こりやすい。
原題:Cruise Ship in Suspected Deadly Outbreak Stuck Off Cape Verde(抜粋)
--取材協力:Naomi Kresge、Janice Kew、Charlotte Hughes-Morgan.もっと読むにはこちら bloomberg.com/jp
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