(ブルームバーグ):17日の日本市場は円が対ドルで159円台前半で小安く推移。原油価格の高止まりや日本銀行の利上げ観測が後退していることが重しとなっている。債券は下落。株式は短期的な過熱感から反落している。
米ワシントンを訪問中の日銀の植田和男総裁は現地時間16日夜(日本時間17日朝)、金融政策運営について、日銀の経済・物価見通し実現の確度やリスクを点検して政策判断する考えを示した。20カ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議終了後に記者会見した。
東海東京インテリジェンス・ラボの柴田秀樹金利・為替シニアストラテジストは、植田総裁の会見に対して「為替、債券市場の反応は薄い」と語る。スワップ市場が織り込む今月の利上げ確率は2割を割り込み「利上げなしがコンセンサスになっている」と指摘。会見後も「少なくとも円を買う流れにはならない」と話す。
トランプ米大統領は16日、イランとの合意に楽観的な見方を示したほか、イスラエルとレバノンの10日間の停戦合意を明らかにした。一方、ペルシャ湾岸のアラブ諸国および欧州の一部指導者は米国とイランの和平合意の成立に約6カ月を要するとの認識を示す。
市場では米・イランの協議進展への期待が高まっているが、ホルムズ海峡の事実上の封鎖は続いており、米原油先物は1バレル=93ドル前後と高止まりしている。エネルギー供給の制約が景気や企業業績、金融政策に与える影響を見極める展開が続く。
片山さつき財務相は、中東情勢の緊迫化を受けて原油や金融市場で大きな変動が見られるとし、極めて高い緊張感を持って市場動向を注視していると語った。
債券
債券は下落(利回りは上昇)。原油価格の高止まりで米長期金利が上昇した流れを引き継いでいる。
東海東京証券の佐野一彦チーフ債券ストラテジストは「中東情勢にらみで新たなポジションを構築する市場参加者は少なく、相場が下落した後はレンジ内での取引になるだろう」と予想する。
株式
株式は反落。日経平均株価の急速な上昇と最高値更新による短期的な過熱感が重しとなり、人工知能(AI)を中心とした電機や非鉄のほか、銀行や商社などで売りが先行している。
三井住友DSアセットマネジメントの市川雅浩チーフマーケットストラテジストは、前日までの大幅な上昇が一服し、半導体関連株などで利益確定売りが優勢になると予想。その上で、市場はイラン戦争の先行きをある程度は楽観的にみているとし、「実際に米・イランの合意が実現し、企業決算が想定したほど悪くない内容であれば、日経平均は6万円に乗せていくだろう」と話した。
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