ウォール街の大手銀行は、1ー3月(第1四半期)に好調な利益を計上したにもかかわらず、5000人以上の削減に踏み切った。

削減の大半はウェルズ・ファーゴで、同行は年初からの3カ月で4199人を削減した。これに続き、シティグループが2000人、バンク・オブ・アメリカ(BofA)が1073人を削減した。一方、JPモルガン・チェースとモルガン・スタンレーは人員を増やした。

1-3月期に米大手6行の純利益は473億ドル(約7兆5100億円)に達した。地政学的な衝撃が相次ぎ相場が大きく変動する中、債券や株式のトレーディング収入が押し上げられた。それでも各行は、人工知能(AI)の発展で一段の効率化が図れるとして、より少ないリソースで多くの成果を上げようと、人員削減に前向きだ。

ウェルズ・ファーゴのチャーリー・シャーフ最高経営責任者(CEO)はアナリストらとの電話会議で、「当行はAIといったテクノロジーや広告への投資を増やしている。その一方で引き続き、効率化を図る措置も続けており、23四半期連続で人員を削減している」と述べた。

大手銀は昨年、約10年ぶりの大規模な人員削減を行っており、今年もそのトレンドが続いている。

「初期段階」

BofAのブライアン・モイニハンCEOは15日のアナリストとの電話会議で、「AIはわれわれに新たな可能性をもたらす」と述べ、「これがもたらす影響の全体像はまだ初期段階にある。だが足元では確かな成果が出ている」と続けた。

ウォール街では長年にわたり人員抑制が進められてきたが、AI時代の到来により、銀行員やトレーダーの間では、AIが日常業務に与える影響への新たな不安が広がっている。

シティでは、幹部らによると従業員22万4000人のうち80%以上が同行のAIツールを利用しており、トレーディング部門では月間約1700時間の業務時間削減につながっているという。また、同行にいる1万人のエンジニアは、AIを活用し、30年分のコードをわずか2日で再構築したと、ジェーン・フレーザーCEOが明らかにした。

原題:Wall Street Banks Cut 5,000 Jobs in Most Profitable Quarter Ever

(抜粋)

--取材協力:Todd Gillespie、Hannah Levitt、Katherine Doherty.

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