米資産運用大手ブラックロックのアジアにおけるプライベートクレジットファンドで、融資先企業による初の債務不履行(デフォルト)が発生した。事情に詳しい関係者によると、中国企業が融資の返済に失敗したという。

非公開情報を理由に匿名を求めた関係者によると、不履行は4月1日に発生した。上海に拠点を置くコールドチェーンインフラサービス会社、メットコールド・ホールディングスが融資の未払い元本2750万ドル(約43億7800万円)の返済できなかったという。未払い利息は約1200万ドルに上るとみられている。

ブルームバーグ・ニュースが確認した資料によると、メットコールドは4年前に5250万ドルの融資枠を取得していた。この融資はブラックロックのアジア太平洋プライベートクレジット・オポチュニティーズ・ファンドIIに組み入れられていた。同ファンドの設定時の調達額は約4億3500万ドル。

1兆8000億ドル規模のプライベートクレジットファンド市場は解約請求が増加する中、米国で逆風が強まっている。ブラックロックのアジアのプライベートクレジット戦略は、パフォーマンスの低迷や提携の頓挫、主要投資家や幹部の離脱に苦しめられており、今回の不履行はさらなる打撃となる。

プライベートクレジットにおける不履行自体は珍しくない。しかし、人工知能(AI)による事業への悪影響や借入コストの高止まりといったリスクを背景に不履行が増加し始めるとの懸念が強まっている。UBSグループは2月に公表した分析で、デフォルト率が現在の3-5%から最大で15%に急上昇する可能性があると警告した。

関係者によると、ブラックロックは今回のデフォルト対応に向け、法務および財務アドバイザーを起用し、選択肢を検討している。

ブラックロックはコメントを控えた。メットコールドにコメントを求めたが、現時点で回答は得られていない。

ブルームバーグ・ニュースが確認した資料によると、メットコールドは2024年4月に元本1000万ドルを自主返済し、同年12月にも1500万ドルを返済していた。

原題:BlackRock’s Asia Private Credit Fund Sees China Borrower Default(抜粋)

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