(ブルームバーグ):米モルガン・スタンレーは、プライベートクレジットに主に投資し定期的に解約を認めるファンドを計画している。1兆8000億ドル(約280兆円)規模のプライベートクレジット市場では、個人向けファンドに記録的な解約請求が押し寄せている。
投入を予定するインターバルファンドは「ノース・ヘーブン・ストラテジック・クレジット・ファンド(North Haven Strategic Credit Fund)」。4月3日に米証券取引委員会(SEC)へ提出された書類によると、「幅広いクレジット戦略」を組み入れる見込みで、発行済み口数の5%までを四半期ごとに解約可能とすることを想定している。
「したがって、投資家は希望する時期または口数で売却できない可能性がある」とモルガン・スタンレー・インベストメント・マネジメントは書類に明記している。
この非上場のインターバルファンドは、厳しい市場環境での参入となる。
プライベートクレジット業界はこれまでで最大の資金流動性の低下に直面している。背景にあるのは、市場におけるAI(人工知能)脅威論や、投資対象となるローンの質への懸念だ。個人投資家向けのファンド、とりわけビジネス・デベロップメント・カンパニー(BDC、中小企業向け投融資会社)は、解約請求の急増に対応を迫られている。
運用会社は資金の流出を抑えるため引き出し制限を設けており、投資家資金の数十億ドルが引き出せない状態で滞留している。
モルガン・スタンレーの広報担当者はコメントを控えた。
BDCは通常、企業への直接融資を中心とするのに対し、インターバルファンドはより幅広い債権資産に投資する傾向がある。モルガン・スタンレーは直接融資に加え、非公開市場の証券化債務や、資金調達関連、不動産向け関連、さらに高利回り社債などの公開市場の債券も保有する計画だ。
他社もインターバルファンド立ち上げの動き
3月にはJPモルガン・チェースも、プライベートクレジットに投資するインターバルファンドの立ち上げ計画を発表した。四半期ごとに7.5%の解約を認めるとしており、業界標準の5%を上回る水準となっている。
解約の波にもかかわらず、オークヒル・アドバイザーズも、公募・私募の債務に幅広く資金を投じるインターバルファンドを立ち上げる予定だ。
原題:Morgan Stanley Plans Private Credit Fund Even as Investors Flee(抜粋)
--取材協力:Jenny Paris.もっと読むにはこちら bloomberg.com/jp
©2026 Bloomberg L.P.