インドはエネルギー危機への対応のため、イランを含む複数国から原油を購入している。インド石油省が明らかにした。同省は購入を妨げる決済上の問題については否定した。

今回の発表は、米国の制裁により大きく後退していたインドとイランのエネルギー関係を公に認める異例のものだ。現在の紛争と、それに伴い米政府が海上輸送されるイラン産原油の購入を認めたことを受け、関係は再び活発化しつつある。ただ、イランは依然として厳しい制裁下にあり、インドの精製業界は取引や輸送、金融面での対応に苦慮している。

石油省はX(旧ツイッター)への投稿で、「中東の供給混乱の中、インドの精製業者はイランを含め原油需要を確保している」と説明。「イラン産原油の輸入に決済上の障害はない。流布されているうわさとは異なる」とした。

同省はまた、インド西部ヴァディナール向けだったイラン産原油を積んだ船舶が、決済問題を理由に中国へ回航されたとする報道も否定し、船舶の行き先はあくまで目安にすぎないと付け加えた。

一方で、イラン産の液化石油ガス(LPG)が到着したことは確認した。約4万4000トンを積載したLPG船が現在、マンガルールで荷揚げしているという。

インドはペルシャ湾での1カ月に及ぶ戦争、特にホルムズ海峡の事実上の閉鎖により深刻な影響を受けている。世界3位の原油輸入国であるインドは、最近まで原油の約半分と、調理用に使うLPGの大半を中東に依存していた。

インドは2022年のロシアによるウクライナ侵攻以降、海上輸送されるロシア産原油の主要な購入国となった。一方で、米国の制裁に巻き込まれることを警戒し、精製業者は通常、ベネズエラやイランなど制裁対象の原油は避けてきた。

紛争開始以降、インドはペルシャ湾に足止めされている船舶の安全な航行を認めるよう、イランと交渉している。

原題:India Acknowledges Iranian Oil Purchases, Dismisses Payment Woes(抜粋)

もっと読むにはこちら bloomberg.com/jp

©2026 Bloomberg L.P.