トランプ米政権は金属の含有量がごくわずかな製品に対する課税については、簡素化を進める一方で、多くの輸入鉄鋼・アルミニウム・銅製品には50%の関税を維持すると発表した。

米政府高官は今回の変更について、複雑な政策を簡素化し、トランプ大統領の関税制度に対応する企業にとって公正さを高めるために必要だと説明した。同高官は大統領による正式発表前に詳細を明らかにするため、匿名を条件に話した。

ホワイトハウスの声明によると、新たな枠組みでは鉄鋼・アルミニウム・銅の含有量が合計15%未満の製品は事実上、これら関税の対象外となる。また、「実質的に」これら金属で構成されていると判断される一部の派生製品には、25%の低関税率が適用される。

さらに、海外で製造された製品でも、使用される金属がすべて米国産である場合、関税率は10%に引き下げられる。加えて、「金属集約型の産業機械および電力網設備」の一部には、2027年まで15%の関税が課される。これは米国の産業基盤強化を狙った措置とされる。

それでも、輸入鋼管など多くの派生製品には50%の関税が維持される。また関税は金属部分だけでなく、製品全体の価値に課されると、同高官は述べた。

発表直後、ニューヨーク商品取引所(COMEX)の銅価格は一時1.4%上昇したが、その後上げ幅を失い、米国時間2日午後遅くには0.5%安で推移した。

今回の見直しに先立ち、一部企業は輸入金属を対象とした従来の関税から不当に打撃を受けているとして、数カ月にわたってロビー活動を続けてきた。米政権はこれらの関税が国内製造業を促進するためのものだと主張しているが、いわゆる派生製品への適用拡大により、製品全体の重量や価値に占める金属の割合がごくわずかな場合でも、関税が課されていた。

1962年通商拡大法232条に基づき設定された金属関税の今回の見直しは、トランプ大統領が2期目の通商政策の柱として各国からの輸入品に広範な関税を打ち出してから1年を経て行われた。同措置は、米国内製造の促進や市場アクセス拡大、世界貿易の不均衡是正を狙ったものだった。

米連邦最高裁は今年、国際緊急経済権限法(IEEPA)を根拠に各国別に課された関税を無効としたが、トランプ氏は他の権限を用いて関税政策の再構築を進めている。政権は2日、輸入医薬品に対する関税も発表し、米国内で生産していない企業や、米国の消費者向け価格引き下げでホワイトハウスと合意していない企業の製品には、より高い関税を課すとしている。

当局者は、歯科用フロスのように金属部分が小さい消費財を例に挙げ、今回の見直しにより関税負担が軽減されると説明した。洗濯機も恩恵を受ける見込みだ。

こうした仕組みにより、一部の輸入鉄鋼・アルミ製品では関税が引き上げられる可能性がある一方、順守が容易になることが約束されている。従来は金属含有量に基づいて関税が適用されていたため、適切な関税額の迅速な算出が難しかった。

議会の主導権を左右する11月の中間選挙は、米経済の状況に対する有権者の評価に左右される可能性が高い。関税やイラン戦争は、米国民の生活コスト上昇の一因となっており、トランプ大統領率いる共和党にとってリスクとなっている。

原題:Trump Revamps Steel, Aluminum, Copper Tariffs But Keeps 50% Rate(抜粋)

(関税簡素化の詳細や背景などを追加して更新します)

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