商船三井は今後5年間で株主還元に5400億円を充てる方針を明らかにした。株主として浮上したアクティビスト(物言う株主)の米エリオット・インベストメント・マネジメントの理解を得られるかが今後の焦点になる。

同日発表された2030年度までの次期中期計画によると、2026年度から配当を維持あるいは増配することを基本とする累進配当を導入する。配当が中計期間初年度の1株当たり205円で維持されたとしても、約1900億円が自社株買いなどに充てられる計算となる。

エリオットは商船三井が今後3年間で3000億円の自社株買いを行っても違和感がないと考えていると報じられており、今回の還元方針でどこまで理解が得られるかは不透明だ。商船三井は25年度までの3カ年の現行の計画期間では1000億円の自社株買いを実施していた。

一方、30年度の株主資本利益率(ROE)は10%超、税引き前純利益は4200億円とする目標が掲げられ、従来の9-10%、3400億円からそれぞれ引き上げられた。

商船三井を巡ってはエリオットが18日、相当額の株式を保有していることを発表した。商船三井の中期計画が「適切に野心的な内容となるよう同社と建設的に協働」するとエリオットが発表したことを受け、発表の中身について注目が集まっていた。

関係者によると、エリオットは商船三井が不動産資産を売却するか、同社が22年に完全子会社化した不動産会社ダイビルの再上場を目指すべきだと考えている。また、保有船隊の一部を売却し、リースバックすることで資本効率を改善できる点にも注目しているという。

今回の発表で、商船三井は「戦略的意義や収益性が低下した事業・アセットはリサイクルを促進」する方針を掲げた。不動産事業では資本効率の向上策として、アセットの入れ替えや売却によるリサイクルを5年間で約2300億円行うとした。

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