(ブルームバーグ):米半導体大手エヌビディアは同業の米マーベル・テクノロジーに20億ドル(約3200億円)を出資し、自社システムの開放を通じてマーベルがカスタム人工知能(AI)チップやネットワーク機器を同プラットフォーム上で統合できるようにする。
AIサプライチェーン企業に数十億ドル規模の投資を行ってきたエヌビディアは、マーベルとシリコンフォトニクスの開発でも協力することで合意。シリコンフォトニクスは、従来の銅配線の代わりに光を用いてデータをより高速かつ効率的に伝送する技術となる。
さらに、AIコンピューティング向け通信ネットワークの活用を強化する取り組みでも連携する。3月31日の発表資料で明らかにした。
31日の米株式市場で、マーベル株は前日比13%高の99.05ドルで引けた。上昇率は3週間余りぶりの大きさ。エヌビディア株も5.6%高の174.40ドルで取引を終了した。
マーベルはAI投資ブームで有利な立場を築こうとしている。米アマゾン・ドット・コムなどクラウド企業向けにAI処理用のカスタムチップ設計を支援してきたが、これらの製品はエヌビディアのプロセッサーほど普及していない。一方で、データセンター内のインフラ供給を通じ、エヌビディアのネットワークチップなどを支える分野で収益を伸ばしている。
今回の出資と提携は、エヌビディアが2025年に打ち出したエコシステム開放戦略を踏まえた動きだ。ジェンスン・フアン最高経営責任者(CEO)は昨年5月、マーベルなど複数のパートナーがデータセンターで顧客向けにカスタムチップを展開できるよう、自社AIサーバーへのアクセスを開放する方針を示していた。
より少ない電力でデータ伝送を高速化し、AIインフラの拡張を可能にするシリコンフォトニクスは、米OpenAIの「ChatGPT」やアンソロピックの「Claude」といったAIサービスで課題となっている大量の電力消費の抑制につながる可能性がある。
半導体メーカーが同業に出資するという異例の動きについて、マーベルのマット・マーフィーCEOはCNBCとのインタビューで、共に成長できる関係にあり、エヌビディアとマーベルはともに市場全体を拡大していると指摘した。
フアン氏も発表文で、マーベルとの協業により顧客はエヌビディアのAIインフラエコシステムをより効果的に活用できるとの認識を示した。
原題:Nvidia Invests $2 Billion in Marvell in AI Pact, Sparking Rally(抜粋)
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