(ブルームバーグ):プライベートクレジット市場は過度に拡大し、米経済に重大なリスクをもたらしていると、ドイツ第2位の銀行DZバンクは警告した。
DZバンクは3月31に公表した年次リポートで、プライベートクレジット市場の「著しい規模」および「透明性の欠如」を挙げ、「金融市場にとってのリスク」になっていると指摘。「米国で再び金融危機が発生した場合、このリスクは連鎖反応を引き起こし、米経済に深刻な悪影響を及ぼす可能性がある」と論じた。
1兆8000億ドル(約286兆円)規模のプライベートクレジット市場は、人工知能(AI)への過剰投資やAIの破壊的な影響、融資基準全般を巡る懸念で揺れている。投資家による資金引き出しの動きが広がる中、大手プライベートクレジット運用各社は相次いで個別ファンドでの解約を制限している。
プライベートクレジットは、プライベートエクイティー(PE)ファンドの傘下にある多くの中堅企業を支えている。資金供給が縮小すれば、信用格付けの低い企業にとって借り換えが一段と難しくなり、実体経済に打撃が及ぶ可能性がある。
こうした動きを受け、規制当局の監視も強まっている。事情に詳しい関係者によれば、欧州中央銀行(ECB)はプライベートクレジット業界の融資の質に対する懸念が強まる中、監督下にある銀行を対象に新たな審査を開始する見通しだ。
ドイツ銀行や仏銀ソシエテ・ジェネラルなど複数の欧州銀行は、プライベートクレジットへのエクスポージャーの質の高さを強調している。経営幹部らはこの資産クラスが不安定な局面に直面する可能性を認めつつも、システミックなリスクとはみていないとしている。
DZバンクは昨年末時点で6610億ユーロ(約121兆円)相当の資産を保有。ドイツに本拠を置く銀行としてはドイツ銀行に次いで第2位の規模となっている。
原題:Private Credit Poses ‘Chain Reaction’ Risk to US, DZ Bank Says(抜粋)
--取材協力:Neil Callanan.
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