(ブルームバーグ):帝国データバンクは31日、4月に値上げを予定する飲食料品は2798品目だと発表した。ホルムズ海峡が事実上閉鎖された影響は4月時点ではほとんど見られないが、調査担当者はイラン戦争に起因する食品値上げラッシュが今夏にも起きうる可能性を指摘した。
調査を担当した飯島大介氏は、今後エネルギーや原材料、包装資材などのコスト上昇が複合的に起これば値上げラッシュが再び起こり得るとし、その時期を「早ければ夏」と述べた。
調査は主な食品メーカー195社の家庭用商品を中心に行われた。値上げ品目数は昨年4月より34%(1427品目)少なく、「小康状態」にあったと指摘。平均値上げ率は14%だった。
ブルームバーグが調べた所では、消費者に身近な製品の値上げは波及していないようだが、今後の価格転嫁を示唆する動きは出ている。J‐オイルミルズは4月から家庭用油脂製品を値上げするが、中東リスクを背景にさらなる価格改定をせざるを得ない状況も想定されると発表した。昭和産業も不安定かつ不透明な状況に拍車がかかっていると理解を求めた。
一方、石油由来の製品が多い日用品企業の動きは限定的だ。ユニ・チャームは原材料の調達を国内外で分散しており、現時点で値上げは考えていないとしながらも「原油価格の動向や地政学リスクの長期化によっては状況が変動するため注視している」とした。花王も現時点で生産に影響は出ていないという。
2022年にウクライナ問題が起きた際は、エネルギー価格や食品の原材料価格が高騰し、企業が一斉に値上げに動いた。今回は食品のトレーや袋など包装に使われるプラスチックの原料となる原油の調達が停滞しており、より広い分野に影響が及ぶ可能性もある。
第一生命経済研究所の熊野英生首席エコノミストはリポートで、マグロやイクラなどの魚介類が原油価格高騰の影響を受けやすいと指摘。遠洋漁業の燃料費がかさむためだ。食品以外では、タイヤや予防接種代も連動しやすいと述べた。
もっと読むにはこちら bloomberg.com/jp
©2026 Bloomberg L.P.