中国当局は、台湾の頼清徳総統に行ったインタビューを理由に、米紙ニューヨーク・タイムズ(NYT)の記者を国外退去処分とした。国際社会で台湾の孤立化を図る動きを強めている。

NYTによると、同紙のビビアン・ワン記者は2月に中国から退去するよう命じられた。当局はこの措置について、NYTが昨年12月に実施した頼総統とのインタビューへの対応だと説明したという。このインタビューはアンドリュー・ロス・ソーキン氏が行った。

2022年から北京に駐在していたワン記者は、この取材には関与していなかった。頼氏へのインタビューはニューヨークで開かれたNYTのディールブック・サミットでビデオ形式により実施された。

台湾の頼清徳総統

NYTによると、トランプ政権は報復措置として米駐在の中国国営メディア記者のビザ(査証)を取り消したが、同紙はこうした対抗措置を求めていなかった。

NYTによれば、中国当局は数カ月にわたりワン氏の報道に不満を示していた。同氏は検閲や新型コロナウイルス禍への中国政府の対応、国家監視体制の拡大といった機微な問題を取材していた。

中国外務省には業務時間外にコメントを求めたが、返答がなかった。米国務省もコメント要請にすぐには応じなかった。

NYTのジョセフ・カーン編集主幹は発表文で、ワン氏に対する国外退去処分は、米報道機関の記者が中国で取材活動を行う余地が「急激に縮小している」ことを示していると指摘した。

原題:China Expelled Reporter Over NYT Interview With Taiwan President(抜粋)

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