(ブルームバーグ):米メディア・娯楽大手ウォルト・ディズニーのジョシュ・ダマロ最高経営責任者(CEO)は就任から1週間足らずで、数十億ドル規模のテクノロジー投資2案件がつまずく事態に直面した。そのうち1件は完全に頓挫(とんざ)した。
ディズニーが昨年後半にOpenAIと結んだ重要な提携は、OpenAIが人工知能(AI)動画生成ツール「Sora」のアプリ提供終了を決定したことで突如解消を余儀なくされた。

10億ドル(約1590億円)の投資を伴う3年間の協業計画には、「スター・ウォーズ」や「マーベル」など約200のキャラクターを活用した短編のAI生成動画を制作し、動画配信サービス「Disney+(ディズニープラス)」で配信する構想が含まれていた。
OpenAIの発表に先立ち、エピック・ゲームズは人気ゲーム「フォートナイト」の新作がファンの支持を得られなかったとして、1000人の人員削減を発表した。
ダマロ氏は2年前、ディズニーが発表した15億ドル規模のエピックへの投資を主導した人物で、ディズニーのキャラクターや物語を軸とした新たなデジタル世界の構築を目指していた。
ボブ・アイガー氏の後任として18日に就任したダマロ氏は、新技術を活用してファンとのつながりを強化する方針を表明。Disney+を映画やテレビ番組にとどまらず、ゲームや体験も含めた接点と位置づけていた。Soraとの提携は、こうした取り組みの出発点となるはずだった。
ブルームバーグ・インテリジェンス(BI)のアナリスト、ギータ・ランガナサン氏はリポートで「Soraの終了によって最も打撃を受けるのはディズニーの可能性が高い」と指摘。「ディズニーは若年層向けのフランチャイズ収益化を強化し、将来のフランチャイズ開発の基盤を築くため、新たな提携先を模索するとみられる」と分析した。
エピックのティム・スウィーニーCEOは24日、従業員とファンに向けたメモで、「フォートナイト」の人気低迷により同社は収入を上回る支出を強いられていると説明。約5億ドルのコスト削減により、「年末に向けた大規模な新作投入」に備えることができると述べた。だが、ディズニー向けの新作についての言及はなかった。
原題:Disney CEO’s First Week Marred by ‘Fortnite,’ OpenAI Woes (2)(抜粋)
--取材協力:Seth Fiegerman.もっと読むにはこちら bloomberg.com/jp
©2026 Bloomberg L.P.