HPV(ヒトパピローマウイルス)ワクチンのキャッチアップ接種はまもなく終了予定
日本では、子宮頸がん予防を目的として、2013年4月に女性を対象とするHPV(ヒトパピローマウイルス)ワクチンの定期接種が開始された。
しかし、接種後に、重篤な症状を含む副反応が疑われる事例が報告されたことから、適切な情報提供ができるまでの間、積極的な接種勧奨が中止された。
その後、有識者による検討会において、国内外の研究をもとにワクチンの有効性・持続性や集団免疫効果が再確認された。また、副反応などの有害事象についての調査も行われ、安全性の再評価が実施された。
さらに、接種後に生じた症状に対応するため、診療体制や相談体制を全国的に整備したうえで、2022年4月に、接種の積極的勧奨を再開した。
さらに、積極的な勧奨を中断していた期間に定期接種対象年齢だった1997年度以降に生まれ、3回目の接種を完了していない女性に対しては、キャッチアップ接種として、2024年度まで公費接種が可能とされた(ただし、1回目を接種済みの場合は2025年度末まで延長)。
その結果、エムスリー総研の推計によれば、1回目の接種は、2026年1月の時点で高校1年生相当の半数強が受けており、接種者数は増加している。
しかし、都道府県間で接種率の格差が指摘されるなど、全国一律に接種が進んだわけではないようだ。
本稿では、ニッセイ基礎研究所が2025年8月に実施した「2025年度がんの備えと治療の実態に関する調査」の結果のうち、HPVワクチンに関わる設問について、女性の回答者を対象に、ワクチン接種状況やワクチンに対する考え方を分析した。