「周回遅れ」が「2周回遅れ」に?
しかしその一方で、あまり「様子見」を続けると、「後手に回る」リスクも高まります。もし、他の先進国が、新たな利上げサイクルに踏み込み、日本が「様子見」を続ければ、為替市場では、これまでとは比較にならない円安圧力がかかることになります。
そもそも日本は、「周回遅れ」でした。他の先進国がウクライナ侵攻後に急速に利上げした際も、動きませんでした。そのことが、円安を引き起こした一つの原因です。そして、その円安は、今、日本の物価高に跳ね返ってきています。
その後、他国はいったん利下げに転じ、今や、次の利上げサイクルを視野に入れるところまでやってきました。それでもなお日銀が利上げに動かなければ、日本は「2周回遅れ」になってしまいます。
かつてデフレ経済下では、危機の時には景気下支え最優先で、日本は何も心配することはありませんでした。しかし、今はインフレの時代です。日本の金融政策は、まさに「景気か、物価か」という、当たり前の苦悩を深める事態に直面しています。