(ブルームバーグ):イラン戦争で原油価格が上昇し、インフレ懸念も高まる中、米株式相場が下落しており、大手テクノロジー銘柄も調整局面入りの瀬戸際に立たされている。
ブルームバーグが算出するマグニフィセント・セブン指数は12日、1.9%安で取引を終了。昨年10月のピークから10%下落する水準に迫った。エヌビディアやアップル、テスラなどで構成される同指数は今月に入り一時、調整局面入りの目安である10%安となったが、終値ではまだその水準を割り込んでいない。
ウェルズ・ファーゴ・インベストメント・インスティテュートのグローバル株式・実物資産部門責任者、サミール・サマナ氏は「マグニフィセント・セブンはここ数年、バリュエーションや株価がファンダメンタルズに先行し、その後数カ月かけて過熱感を調整する局面を何度も経験してきた」と指摘。「昨年10月以降、同様の局面が続いており、その終盤に差しかかっているように見える」と述べた。

S&P500種株価指数は12日に1.5%下落し、3営業日続落。原油高を受け、債券市場では年内の米利下げ観測が後退している。
イランの最高指導者モジタバ・ハメネイ師とトランプ米大統領はいずれも強硬姿勢を示した。モジタバ師はホルムズ海峡の封鎖を継続すべきだとし、イランへの攻撃が続けば新たな戦線を開く考えを示唆した。
一方、トランプ氏はイランが核兵器を保有し中東を脅かす事態を阻止することは、原油価格の抑制よりも「自分にとってより重大な関心事であり、重要だ」とSNSに投稿した。
インタラクティブ・ブローカーズのシニアエコノミスト、ホセ・トーレス氏はモジタバ師の発言について、「戦闘が早期に終結することを期待していた投資家にとって大きな逆風だ」と分析。「企業の利益率やインフレ期待、利下げ見通し、利回りへの悪影響が市場の変動性を高め、投資家にとっては退避先が少なくなっている」と話す。
今回の紛争とそれに伴う株式市場への影響が一時的にとどまるとの投資家の信頼は薄れつつある。原油価格の動きは事態が「しばらく長引く」ことを示唆していると、BTIGのジョナサン・クリンスキー氏は語る。
SLCマネジメントのマネジングディレクター、デック・マラーキー氏は「双方に引き下がる兆しがほとんどない」と説明。3月末までに海上輸送が再開されなければ、原油価格は過去最高値を更新すると見込んでいる。
原題:Tech Giants Hover on Cusp of a Correction as War Heats Up(抜粋)
--取材協力:Felice Maranz、Levin Stamm、Julien Ponthus.もっと読むにはこちら bloomberg.com/jp
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