(ブルームバーグ):日米と欧州連合(EU)は、レアアース(希土類)など重要鉱物に関する貿易協定の基礎となる枠組みを数週間以内に発表する見通しだ。事情に詳しい複数の関係者が明らかにした。
関係者によれば、米通商代表部(USTR)が日本およびEUとの枠組み交渉を主導してきたが、今後は市場をゆがめる中国の動きに対抗するため、最低価格と関税を含む貿易協定の協議がUSTRを中心に引き続き行われる見込みだ。
中国は昨年4月、トランプ米政権が発動した対中追加関税への対抗措置として、7種類のレアアース関連品目を輸出管理強化の対象に加えた。こうした動きを受け、他の国・地域の間では、重要鉱物のサプライチェーン(供給網)分散を目指す取り組みに拍車が掛かった。
台湾有事に関する高市早苗首相の国会答弁に反発する中国政府は対抗措置として、三菱重工業の関連会社など日本の20社・団体に対し、軍民両用(デュアルユース)品目の輸出を禁止した。レアアースの輸出制限を意図したと考えられる。
関係者によると、グリアUSTR代表は、3月19日に利害関係者の意見公募期間が終了するのを待って、日本およびEUと重要鉱物に関する貿易協定交渉を4月に開始することを目指している。
重要鉱物の最低価格設定は、生産者に投資インセンティブを与え、中国からの安価な輸出により合意が実効性を失うことを防ぐ狙いがある。
関係者の1人によれば、日米の計画は、19日にホワイトハウスで予定される高市首相とトランプ大統領との日米首脳会談に合わせて発表される可能性がある。EUとのタイミングは協議中だが、日本とEUの間でも計画内容に関する緊密な調整が行われているという。
関係者によると、この問題は今年の主要7カ国首脳会議(G7サミット)の議題になる予定だ。
USTRの報道官と日本の経済産業省はコメントを控えた。EUの行政執行機関、欧州委員会のオロフ・ギル報道官は「この行動計画の策定作業が進められており、欧州委は日本と密接に連携しつつ、他のグローバルパートナーとも引き続き緊密に連絡を取り合っている」と説明した。
原題:US Critical Minerals Talks Advance With EU, Japan on Price Floor(抜粋)
--取材協力:Jorge Valero、野原良明、横山恵利香.
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