ブラックロック・ジャパンは、日本株に対する強気な姿勢(オーバーウエート)を維持している。中東情勢を巡る不確実性はあるものの、高市早苗政権下の拡張的な財政政策や緩和志向の金融政策、日本と米国の強固な経済関係が支えになるとみている。

地口祐一チーフ・インベストメント・ストラテジストは6日のインタビューで、中東情勢の緊迫化で高騰する原油価格の影響について「ファンダメンタルズ(経済実体)に反映されるまで相当な時間を要し、現段階で市場が状況を完全に消化するのは困難だ」と指摘。製造業セクターの需要の強さは確認できており、「弱気になる必要性はほとんどない」と述べた。

日本株市場は年初来の急ピッチの上昇に対する反動や、中東からの原油輸入への依存度の高さから、イラン情勢悪化による打撃を最も受けた市場の一つとなった。2月27日に史上最高値を更新した東証株価指数(TOPIX)は、米国とイスラエルによるイラン攻撃を受けて、今週約6%下落。これに対し、米S&P500種株価指数の下落率は0.7%にとどまっている。

地口氏は中東紛争の影響について「予断を持てない」としつつ、来期も企業業績が着実に伸びるとの見通しに基づき強気姿勢を維持している。企業は価格転嫁を進め、利益を持続的に伸ばせる体制を整えつつあり、現在の株価水準も「過去と比べて割高とは思っていない」と述べた。

政府が進める5500億ドル(約87兆円)の対米投資など、日本の製造業が米国の生産活動を担うことも追い風で、特に鉄鋼など素材、造船といった重厚長大産業に強気だと言う。

日本銀行の追加利上げについては、株式市場もある程度織り込んでいると指摘。「日銀が良好なファンダメンタルズを証明してくれるようなものだ」とし、実際に利上げしても「あまりネガティブな影響を与えず、むしろポジティブな反応を期待したい」と語った。

一方で地口氏は、日銀がインフレ対応で後手に回るビハインド・ザ・カーブのリスクを懸念する。物価上昇率が上がっても、政治的な理由により利上げができず、限界に達した段階でようやく政策金利を引き上げることになれば、結果的に利上げ幅が大きくなり「株式市場にもネガティブだ」と指摘する。

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