(ブルームバーグ):中国電子商取引大手のJDドットコム(京東)の2025年10-12月(第4四半期)は、家電など高額商品への政府の補助金による支援にもかかわらず、約4年ぶりの赤字となった。フードデリバリー事業への多額投資が響いた。
JDドットコムは売り上げベースで中国最大のネット小売業者。10-12月期の売上高は前年同期比1.5%増の3523億元(約8兆400億円)と小幅な伸びにとどまり、アナリスト予想平均3499億元をわずかに上回った。純損益は27億元の損失で、22年以来の赤字転落となった。発表後の時間外取引で株価は約1%上昇した。
中国では消費者信頼感の低迷が続き、政府は家電など一部品目に補助金を投入して需要喚起を図っている。李強首相は5日、全国人民代表大会(全人代)の政府活動報告で国内消費拡大を目指す方針を強調したが、政府が補助金などの景気対策を大幅に拡充しようとする兆しは乏しい。
JDドットコムはフードデリバリー分野でアリババグループや美団と激しい競争を繰り広げており、各社が巨額の資金を投じて利用者獲得を競っている。JDドットコムは今年末までに食品宅配市場で30%のシェア獲得を目指しており、現在の15%強から大幅な拡大を狙う。
ブルームバーグ・インテリジェンスのアナリスト、キャサリン・リム氏とジェーソン・チュー氏は、第4四半期の家電小売り販売が18%減少し、消費意欲の減退は鮮明になっていると指摘。高額商品を対象とした裁量的支出の低迷が、日用品や物流事業の堅調さを相殺し、JDドットコムの全体的な売り上げ成長と営業レバレッジを抑えたと分析している。
規制強化の動きも市場に影響している。中国の独禁当局は1月、宅配・デリバリー分野の競争慣行に関する調査を開始し、過熱していた値下げ競争に一定の落ち着きが見られ始めた。
JDドットコムは海外展開も加速しており、欧州でエクスプレス配送サービス「JoyExpress」を開始したほか、同地域でオンライン小売りプラットフォーム「Joybuy」の立ち上げ準備を進めている。
原題:JD.com Posts First Loss in Four Years on Weak Chinese Spending(抜粋)
--取材協力:Edwin Chan.もっと読むにはこちら bloomberg.com/jp
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