(ブルームバーグ):米軍とイスラエル軍がイランに大規模攻撃を実施し、原油輸送ルートの要衝であるホルムズ海峡が実質的な封鎖状態となったことを受け、原油価格が4年ぶりの大幅な上昇となった。
イラン情勢を背景に安全資産に対する需要が高まり、米株価指数先物は下落し、。金相場は急伸した。
ICEフューチャーズ・ヨーロッパの北海原油代表油種ブレント先物は、一時13.7%高の1バレル=82.37ドルと2025年1月以来の高値を付けた。ロシアのウクライナ侵攻以来4年ぶりの大幅高となった。
ロンドン時間午前8時38分時点で、ブレント原油(5月限)は9.5%高の79.32ドル。ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のウェスト・テキサス・インターミディエート(WTI)先物(4月限)は8.2%高の72.48ドル。
イラン沖の要衝、ホルムズ海峡を通るタンカーは世界の石油の5分の1と大量の天然ガスを輸送する。衝突拡大に伴い、タンカーの航行がほぼ停止した。
S&P500種株価指数先物は一時1.1%、ナスダック指数先物は1.5%それぞれ下げた。
投資家がリスクを縮小する中、より安全とされる資産には強い需要が集まった。金は一時2%余り上昇し、オンス当たり5400ドル近くを付けたほか、ドルは一時約1カ月ぶりの大幅高となった。ただ、米国債は総じて下落。原油価格が高止まりすれば米金融当局が利下げに踏み切りにくくなるとの懸念から、先週の上昇分の一部を打ち消した。
欧州市場では銀行、旅行関連株が下落。ストックス欧州600指数は一時1.8%下落した。英ブリティッシュ・エアウェイズ(BA)の親会社であるインターナショナル・エアラインズ・グループ(IAG)は一時5%安を付けた。
ブルームバーグ・ドルスポット指数は一時0.5%上昇。ユーロは対ドルで0.7%下げて1.1735ドル、円は0.6%安の156円91銭。ポンドは0.9%安の1.3367ドルとなった。
イラン当局は1日、ホルムズ海峡を封鎖していないとする一方、3隻の石油タンカーを攻撃したと公表。トランプ米大統領は米軍がイラン海軍の9隻を破壊・撃沈し、全ての目標が達成されるまで戦闘作戦を継続すると述べた。
石油輸出国機構(OPEC)と非OPEC主要産油国で構成する「OPECプラス」のサウジアラビア、ロシアなど有志8カ国は1日、4月の原油供給量を日量20万6000バレル増やすことで合意した。
シティグループのアナリスト、マックス・レイトン氏らは2日の取引開始前のリポートで、「ブレント原油は少なくとも今後1週間、1バレル=80-90ドルのレンジで取引される」との基本シナリオを示した。
アナリストらは「イラン指導部の交代か、1、2週間以内の戦闘停止に十分な体制変更か、指導部交代と核・ミサイルプログラムの後退を確認した米国が緩和の決定を行うというのが、われわれの基本的見解だ」と説明した。
モルガン・スタンレーは今年4-6月(第2四半期)の北海ブレント相場の見通しを従来の62.50ドルから80ドルに上方修正した。

原題:Oil Spikes as Widening Iran Crisis Disrupts Flows Through Hormuz、US Stock Futures Drop, Oil Jumps on Iran Conflict: Markets Wrap
Stocks Slump as War in Iran Lifts Oil and Dollar: Markets Wrap、Oil Spikes as Middle East War All But Halts Hormuz Ship Strait
(抜粋)
(情報を加えて更新します)
もっと読むにはこちら bloomberg.com/jp
©2026 Bloomberg L.P.